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サンカ(山窩)を考える ②

2018.03.17 13:17

http://www.kumanolife.com/History/kenshi1.html#Anchormazu  【サンカ(山窩)を考える】より

野史呼び名辞典

野史研究会理事長をなさっておられる掲示板でのハンドル名『Donglyさん』こと立田氏にリンクの紹介文をお願いしたところ次ぎの文章を頂きました。自動リンクでは掲載できる文字数に限りがあり、また非常に心に響く文章なのでここに紹介しました。

--------------------短い紹介文--------------------

日本人の自然を愛する心のルーツをさがします。   

自然をもっとも愛した人々はサンカです。  

木の葉、木の枝、草の間で 生まれ、水と空気で育ち、  

そして 大地と天空にかえっていきました。   

それが喜びのすべてした。  

それゆえ 山の者、谷の者、川の者、野の者とも呼ばれました。  

女は美しく、男はたくましく。   

それゆえ 自然からももっとも愛されました。  

その喜びと悲しみの歴史を文字で表しました。

 野史呼び名辞典です。

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【 DonglyさんのHP『野史呼び名辞典ホーム』です 】

最後のサンカ面談記録

『最後のサンカ面談記録』のきっかけは、利田ヤゾウ敏氏(以下、利田氏)が会社の先輩にサンカの話しを向けたことからであった。利田氏は有名番組を担当するディレクターであり、先輩も番組制作に携わった人である。その先輩から25年ほど前に"サンカ"を取材し放送したという話しを聞いたことから最後のサンカ捜しが始まる。(その当時の取材映像が残っていれば貴重な資料だと思うのだが、残念なことに見つからないとのことです。また"サンカ"という言葉は差別 用語に当るとして放送では使わなかったそうです。 )その取材したサンカは静岡県のM駅近くの洞窟に暮らし、箕作り、箕直しを生業とする年配の男二人(兄弟で兄は太郎さん、弟は松さん)、女一人(カネさん、松さんの連れ)であった。利田氏は先輩を口説いて一緒に現地を訪れ、苦労の末やっとその洞窟を見つけだし、彼らを知る人たちをも捜しだした。彼らは『山のおじさん』、『山のおばさん』と呼ばれていて、箕を作ったり直したりしてもらっていたので『箕作りのおじさん』とも呼ばれていたそうである。その『山のおじさん』、『山のおばさん』たちも昭和48年頃に地元の民生委員と役場の計らいにより、現住所を山の洞窟という形で戸籍を取得したとのことである。また『山のおじさん』、『山のおばさん』を知る人によると、いつの頃か忘れたが、大雨が降り洞窟の生活が危険ということになり、役場の人が老人ホームへの入居を進めたという。利田氏たちは、その後の『山のおじさん』、『山のおばさん』たちの消息を尋ね歩き、松さんだけが特別 養護老人ホームに健在であることをつきとめた。その老人ホームに松さんを訪ね、直接聞くことができた貴重な話しと『山のおじさん』、『山のおばさん』を知る人たちの証言を記録したのが『最後のサンカ面 談記録』である。洞窟に暮らしていた頃の『山のおじさん』、『山のおばさん』を知る人たちや老人ホームの職員の話しなどから判明した松さんの半生の話しでは、松さんが某町の畑の中で生まれ、父は箕作り、箕直しでウナギ捕りをしながら各地を転々としたことや、15歳で独立して各地を漂泊したこと。また松さんからの話しでは、雲の流れなどをみて天候を予知できたことや自分たちの仲間かそうでないかは見分けが付き、仲間の中で有名になった者も多く、歌手やスポーツ選手もいて、T元首相もその一人である話しなどが記されている。詳細は『歴史民俗学』17号・18号に掲載されていますので、興味のある方は是非購読して下さい。 なお『歴史民俗学』17号・18号には他にも『サンカの足跡を訪ねて』利田敏や『尾張サンカの研究』飯尾恭之、『竹箕の招福習俗とサンカ』鶴田実『山窩の群』尾佐竹猛 等が掲載されています。

三角サンカ学を検証する

彷書月刊 2001年3月号 『没後30年・三角寛の世界「三角サンカ学」を検証する』に 飯尾恭之氏(濃尾考古学研究会主幹・歴史民俗学研究会理事)による利田さんの聞き取り調査の検証が載っています。利田さんが昭和50年代まで箕作り等の竹細工をされていた松サンこと加藤松氏から面 談して聞き取りをした報告を、飯尾氏が整理し三角寛氏の論文や、自ら"オタカラシュウ"から聞き取りした事項と比較検証し、その内容が見事に一致していることが書かれています。その結果 、利田さんのレポートが三角サンカ論を再補強した貴重なものであったことなどが書かれています。以下、飯尾氏が整理した利田レポートを抜粋させて頂き紹介します。 【1】箕作りとウナギ漁りの技術は父親から厳しく教えられ、子どもの頃に修得した。【2】いつも兄と父の三人で箕の制作、修理をしながら、河原にセブリを張り遊動していた。【3】朝、起きると太陽に向かって祈詞を発して拝んでいた。【4】船には乗ったが、電車には乗らず、ひたすら歩いた。そして四国や九州には行ったが北海道には渡っていない。【5】昔は自分たちの仲間が大勢いて、仲間のことを「世間師」と呼んでいた。【6】毎年一回、決まった場所で全国から仲間が集まり、「フクロアライ」という大宴会が開かれた。そこでは数百ものセブリが張られて並んだ。その日時は、仲間の中で連絡係がいて伝えに来てくれた。【7】仲間専用の独特の文字があった。【8】「ウメガイ」という大切な諸刃の刃物を父親から貰っていた。【9】終戦後に仲間の組合組織がつくられて、毎月一枚の箕を納めていた。【10】仲間内には親分がいて「ヤゾウ」と呼ばれ、またヤゾウ同志の繋がりの組織があった。【11】自分の仲間で、世の中に出てから有名になっている政治家(首相も二人いた)やスポーツ選手、歌手がいる(実名はマル秘とさせていただく)。【12】自分たちの仲間同士はお互いに見分けることができた。【13】カネさん(妻)は出会った時には、すでに箕作りの技術を持っていた。【14】三角寛という人は、自分(松サン)は全く知らない。【15】松サンや仲間のことを、一般 の人たちが「サンカ」と呼んでいたことは知っていた。【16】警察の人たちに、自分たちがサンカであるという理由で苛められたことはない。 参照【利田ヤゾウからのメール】

ホームページに見るサンカ論

歴史民俗学20号 サンカの最新学  別冊総特集 歴史民俗学研究会編  三角寛ワールドを学問する A5版 208頁 定価1800円+税  批評社

●サンカフォークロアの新たな視点をめぐって  ◎三角寛ワールドを学問する インタビュー・「尾張サンカの研究」 著者・飯尾恭之 (聞き手 ・礫川全次) ― 6

●尾張サンカの研究(10) 飯尾恭之 ◎廻遊竹細工師「オタカラシュウ」の 面談・聞き書き・検証調査 ― 32

●長良川上流域のノアイについて 池田勇次 ― 50

●【コラム】ある在地型竹細工師の行商時持ち歩き小道具 飯尾恭之 ― 61

●八切止夫のサンカ五部作を読む 礫川全次 ― 64

●「最後のサンカ」 加藤今朝松一代記 利田敏 ― 80

●【新聞復刻】 山窩にみる原始の姿 神秘に覆れた生活 河北新報 ― 90

●異見 三角寛サンカ説とサンカの別称 立田浩之 ― 93

●セブリサンカ"辰っあん"の作った箕とその周辺 堀場博 ― 106

●【コラム】サンカ文字の考察 飯尾恭之 ― 114

●熊野から見るサンカの世界  ◎ホームページkumanolifeを開設して 中元宏 ― 122 

● 三角寛と人生座 青木茂雄 ― 135

●サンカに関する文献110  ◎リスト&解題 礫川全次+「歴史民俗学」編集部・編 ― 145

●「三角寛」に関する新資料報編 飯尾恭之 ― 155

●【復刻掲載】犯罪捜査参考資料より「山窩の研究」 ― 165  

●インターネット・"サンカ" 案内 ◎ホームページに見るサンカ論 礫川全次 ― 197  雑誌紹介  ― 198  執筆者略歴 ― 200  編集後記 ― 202

インターネット・"サンカ" 案内 ◎ホームページに見るサンカ論 礫川全次 より

礫川全次さんが、「歴史民俗学20号 サンカの最新学」の最後に、インターネット上に飛び交うサンカに関したホームページを解説と共に紹介してくれています。

【活気あるれる熊野ライフ】

 数あるサンカ関係のホームページの中で、現在最も活気に満ちていると紹介して下さっ ています。

【伝統の閼伽出甕】

かなり早くからサンカについての論文を載せていた閼伽出甕(アカデミカ)

サンカの論文があるのは【閼伽出甕別館】

【在野精神を誇る野史研究会】 

サンカについて言及しているホームページの内、代表的なものを三つあげよと言われれば、熊野ライフ、閼伽出甕のほかに、もうひとつ「野史研究会」をあげなくてはなるまい。これは松山大学の立田浩之先生が主宰するホームページである。 【野史呼び名辞典】

【目森一喜氏のサンカ論】

雑誌「GON !」 に載った目森一喜氏の論考「サンカ 幻の日本漂泊民を追え!」

【毎日新聞「記者の目」 に見る「最後のサンカ」】

2001年6月22日の毎日新聞(東京朝刊)に載った「サンカ」に関する記事

【説教強盗異聞】

サンカに関わるか否かはわからないが、サンカのホームページを開いているうちに説教強盗についても新しい情報を入手できたページ。ついでにもうひとつ 【「荒川の人・16 内海桂子―漫才師」】 礫川全次氏には「サンカと説教強盗」という著作があります。

【「日月昭々」の「サンカ文字」】

【「仲間の会」の「サンカ文字」】 【「大阪・東住吉区/長居公園・仲間の会HP」】

【「山窩の女」】

【杉浦清石の「最後の山窩」】

【山田風太郎の「山窩まだら雲」】