対岸のカメラ。
Naoyaです。
東京は桜の開花宣言が出ました。観測史上最も早い開花宣言だそうです。うちの近所のソメイヨシノはたくさんの蕾が膨んでいて、そのうちの幾つかが咲いていて、まるで鍋の中で爆ぜ始めたポップコーンみたいです。山桜はひと足早くから満開ですが、ソメイヨシノが開花してやっと春だなぁと思えます。
今日は二十四節気の4番目、春分です。春の中心の節気。秋分と同じく、昼と夜の長さが同じになる日。春のお彼岸の中日に当たります。ここから夏至に向けて、昼の時間がさらに長くなっていきます。
春分は十二星座の最初の星座、牡羊座の始まりのタイミングでもあります。十二星座ラストの魚座のフェーズが終わり、牡羊座を迎えることで、宇宙の一年のサイクルがまた新たにスタートします。
自分の星座の天秤座は秋分から始まるので、春分で牡羊座のシーズンの今は、ちょうど正反対の対岸みたいな場所なんだなぁと思いました。対向星座というものを意識するようになってから、意識的に違った視点から物事を捉えるようになって、意外な発見をすることが増えてきました。
先日とあるクライアントさんから、文章を書くときやアイディアを考えるとき、僕の頭の中でどういうことが起きているのかを聞かれました。僕のアイディアの生み出し方やひらめき方にとても興味があるらしく、次々と質問が飛び出しました。ちょっとしたインタビューを受けている感じで。
質問を投げかけられると、僕は瞬時に自分の頭の中を整理して答え、それに対してまた質問を投げかけられ、そしてまた僕は頭の中をパッと整理して答える…みたいな繰り返しをしているうちに、自分自身や自分の頭の中をいろんな角度のカメラで無意識に観察している感じがして、まさに文章を書いているときやアイディアがひらめくときと同じことが、脳内で起きていたように思いました。
直感のようなものだけでさらさらと文章を綴ってしまうだけだと、辻褄が微妙に合わなかったり、言い回しがちょっと変だったりなんてことがあると思うのですが、書いたものを一歩引いたところから、現実的でロジカルな視点で文法や慣用句などを見直して、きちんとバランスの取れた文章に整えることが自分の中で自然と起きています。直感的視点と現実的視点のカメラが正反対に設置されていて、瞬時に切り替わっていく感じ。他にも、発信する側と受け取る側のカメラとか、男性性と女性性の視点のカメラとか、ネガティヴとポジティヴの視点のカメラとか、自分と他人の視点のカメラとか、他にもひとつの物事をさまざまな角度から捉えるカメラがいろいろと存在していて、自分という小宇宙の中をいろんな視点が行き来しているかのようです。
最近いろいろとアイディアを考える案件の仕事が多いのですが、クライアントさんからの問いかけによって、自分ではなかなか意識しなかったことに気づくことができました。いつも見慣れた風景も対岸から見てみると、まったく違うものに見えてきます。