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現代っ子は健康そうに見えても生活習慣病のリスクあり

2016.11.06 23:56

現代っ子は一見、健康そうな子供たちにも栄養の偏りから生活習慣病などの問題が懸念されます。

肥満傾向の子供は減っていますが・・・

子供の生活習慣病のリスクといえば、やはり肥満が問題で肥満から来る糖尿病となる子供がいます。その要因は運動不足、塾通いの夜型生活、また食生活が指摘されています。 平成17年度の「国民健康・栄養調査」において、「肥満」「肥りぎみ」の子供は男女とも2~3割いることが報告されています。平成27年度「学校保健統計調査」を見てみると肥満児については減少傾向にあり、8歳男子6.7%、女子6.31%、14歳男子7.94%、女子7.14%、17歳男子10.22%、女子7.75%と1割に満たない状態です。

一見、健康そうな体形でも血糖値が高い中高校性

このような肥満の減少を受けて子供たちは健康になったのでしょうか。 2016年2月28日に行われた日本小児学学会倫理委員会の報告によると、中高校生(男子240名、女子550名調査対象)では、特に女子は見た目では健康そうで肥満より痩せが多いですが、血圧・中性脂肪・血糖値が高めで、また男子では運動部所属にもかかわらず血糖値が高めの学生が多いと報告されています。

女子中高校生は中性脂肪が高い、インシュリンの分泌が高くなる糖質の多い食事、例えば、朝はパンとコーヒー、昼はおにぎりと具なし麺類、間食にスイーツ、夜には中華丼、魚、お味噌汁、野菜のおひたしなどが報告され、全体に野菜、海藻、豆類、魚が不足していて、間食が多い傾向がありました。

男子は食べ盛りなのでご飯や肉、卵を食べていても野菜が少なく、運動をしているのでスポーツドリンクの摂取が多い傾向があります。このことが影響しているのかもしれません。

極端な痩せが未来の子供の健康に影響があるかも

女子の場合、体形では「痩せ」の傾向が強く見られますが、極端に食べないような間違ったダイエットをしていると、骨粗しょう症などの障害が早期に出てくることがあります。 また、将来妊娠するときにも栄養不足であったりすると、子宮内低栄養の状態になり低出生体重児(1000g~2500g)を生むリスクの一つにつながることが懸念されます。低出生体重児は将来の高血圧や2型糖尿病の生活習慣病になる可能性が高いことが分かっています。

バランスよ、ゆっくりと血糖値を上げる食べかたを

脂質や糖質やタンパク質はエネルギーの源になるもので、肥満の方は避けがちですが健康のために必要な栄養素なのでバランスよくほどほどに食べるのが良いのです。 今注目されている糖質も全く食べないのでなく、血糖値が急激に上昇しないように、 糖質の吸収がゆっくりと上昇するような食べ方をすると良いでしょう。

食物繊維が多く硬い食べ物、きのこ、海藻、野菜、イモ類をしっかり食べること、玄米食も効果があります。ご飯だけをほおばる「ばっかり食い」でなく、おかずの主菜や副菜を一緒に食べる「三角食べ」という方法だけでも糖の吸収はゆっくり上昇します。また、よく咀嚼することは食事時間をかけることに繋がりますので満腹感を脳中枢に伝達します。

少子化の時代に、これから日本を担う子供たちが健やかに成長できるようまず家庭の食事環境作りが必要です。