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大仁田厚が聴覚障害者によるプロレス団体「WILD HERO」に初参戦し、聴覚障害者レスラー・友龍との初タッグ!(このイベントに参加された方の感想を記事の下に掲載しています)

2016.11.07 01:54

大仁田、聴覚障害者レスラー友龍とのタッグでワイルド軍に劇勝

「プロレス・WILD HERO~ヤミキ追悼興行~」(5日、東京・新木場1stRING)
大仁田厚が聴覚障害者によるプロレス団体「WILD HERO」に初参戦し、聴覚障害者レスラー・友龍との初タッグで、ワイルド軍に勝利。団体運営権をHERO正規軍の手に取り戻した。
HEROは正規軍が昨年11月1日・板橋大会で、ワイルド軍に敗れて乗っ取られてしまった。
2月22日・新木場大会での「運営権争奪戦」でも、ワイルド軍に敗れて2連敗を喫した。
窮地に陥った正規軍のエース・友龍が助けを求めたのが、プロレスファン時代、“あこがれの人”であった大仁田だった。
友龍は超戦闘プロレスFMWの9月26日・後楽園ホール大会で、大仁田の控え室を訪ねて、11月5日・新木場大会への参戦とタッグ結成を直訴。
かねて、障害者スポーツを応援していた大仁田は、友龍の申し出を快諾し、初参戦に至った。

上のイベントに行かれた方が、次のように思われた事を書かれています。

小笠原早苗さんからの投稿です。

<長文です、お時間のある方ご一読いただければと思います>

手話通訳が付く、ろう者が活躍するプロレスイベントだという。

文字通訳をしている者として気になった。 ちなみに私の手話スキルは挨拶程度。

ただ、どんな通訳が成されるのか気になったので行くことにした。

手話通訳士の服装はTシャツ・チノパン・スニーカー。

こんな現場、珍しいだろうなぁ。

普段講演会などで活躍する彼らは、黒づくめのスーツという場合が多い。

手話通訳は、リングに合わせて4面に分かれいて、同時に4人配置されていた。

同時にこんな大勢の通訳!お金かかってる!豪勢だな、と最初思った。

しかし見ていると、人によってスキルにばらつきがあって「この人は表情豊かで、細部まで通訳して、素晴らしい」「この人無表情な上に、ここも通訳すれば良いのに」などと偉そうに思っていた。 言うだけ、思うだけなら簡単だし他人事である。

実際に自分が現場に立たされたら、どこまで綿密に通訳できるのだろう?と考えたりもした。

しかし、肝心の試合となると危ないのか、手話通訳は去ってしまう。

会場には聴覚障害者と思われる人が結構な割合でいた。

私は職業病で、つい思った。

・手話を理解している人はこの中で何割?

・レスラーの叫び声や煽り文句、会場の声援やブーイングは聞こえない人にとって面白さが半減しない?

・選手ごとのテーマが流れているのに、それも実況されていない、なんか切ない。

・観客にとって危険な場面でも、場内放送が聞こえない人がいるだろう。これも伝えるべきでは?

うー!!!仕事したい。

うずうずする!

私だったらこれも通訳し、例え耳が不自由でも、この臨場感が味わってもらうことができるのかな…!などという妄想が消えることはなかった。

この盛り上がっている声を文字で伝えられたら、どれだけの人がより楽しめるのであろう。

ええい!せっかくスクリーンがあるのだから文字通訳つけて欲しい! 途中スクリーンに映像が流される。

しかしチケットは聴覚障害者には、この席が優先的にという配慮されている訳でもなく、字幕が見えない人も中にはいるだろう。

しかも字幕は小さいし、見づらかった。

これは運営側が慣れていないのだと思った。

とりあえず手話通訳付ければいいと、障害当事者の意見が活かされていないのだと感じた。

途中、一番「この人デキル!」と思った通訳士が途中リング内に上がる。

やはり、この現場のボスは彼なのだとヒシヒシと感じた。

当然ろう者と思われる人たちが釘付けだ。

ろう者のレスラーが手話をすると、それを音声に通訳していた。

それも迷いがなく、上手かった。

真剣な表情はもちろんだが、途中楽しい場面では笑ったりもしていた。

現場を楽しんでいた。

それも含めて「いい仕事しているな」と思った。

その証拠に試合が終わったとき、彼に手話で話しかける人がワンサカいた。

これは彼としてもやりがいがあった、嬉しいだろうな、と思ったりして。

またレスラーの中には、簡単な手話を勉強しているようで、観客に掛け声を手話でしていた。

こんな心がけ、素晴らしいと思った。自分は勝つだけでいいという訳でもなかった。

全てのお客さんに、その場を楽しんで欲しいという気持ちが伝わってきた。

どうでもいい話。

ろう者と話す機会があるかな?と安易に考え、手話アプリに課金した私だった。

少しだけでも手話を話せるぞ!と張り切っていた。

しかし、そんな機会はなく手話通訳士に「ありがとう」だけ言う羽目に。

そのくらい既に分かっている。

アプリに課金した意味は全くなかった。

いや、どこかで思い出して使うかもしれない。前向きに、前向きに。