甘夏みかんピール
今年もご近所の方から、甘夏みかんをたくさんいただきました。
時期のものには、何かパワーを感じます。
また春の訪れが、大変嬉しく有難く、毎年美味しくいただいております。
無農薬で皮まで安心していただけるので、まずは皮で「甘夏みかんピール」を作ります。
作業開始日から完成までに4日ほどかかりますが、少しずつ火を入れることで美味しいピールができます。このレシピは、以前働いていた職場の先輩から教えていただいたものです。
まず、皮と実に分け、皮は細めにカットします。
実は、ジャムにしますので、取っておきます。
皮についている白い部分は、何度か茹でて苦味を取れば、ゼリーのようになり美味しくいただけますので、取らなくて大丈夫です。
次に、皮をゆでこぼすことを2回行ない、ざるにあげます。
それを鍋に戻し、同量の砂糖を加えます。
そしてそのまま一晩おきます。
翌日、鍋を火にかけ、5分くらい沸騰させて、またそのまま一晩置きます。
翌々日も、これを繰り返します。
そして、4日目に、また鍋を火にかけ、水分を飛ばします。
水分が減ると、段々と泡が小さくなってきますので、それを目安に火を止めます。
焦がさないように注意しましょう。
できたら、網などに広げ、グラニュー糖をまぶします。
私は、箸でひとつずつグラニュー糖をくぐらせ、まぶしていきます。
チョコレートがけにして、バレンタインの贈り物にするのも、いいかもしれません。
上の写真で、3個分です。
まぶしてすぐは、まだ水分が多いので、ある程度乾燥するまで、網の上で管理します。
天気次第ですが、2〜3日放置した方が、いいと思います。
水分が多いまま保存容器に入れてしまうと、まぶしたグラニュー糖が溶けてくっついてしまったり、カビが生えてしまう可能性もあります。また、グラニュー糖の粒がなくなると、見た目にも美しくありません。
ピールは、すぐにいただいた時と、数週間経ってからいただいた時と味が異なります。
すぐのものは、柔らかく透明感が有り、ゼリーのようです。まだ若い味がします。それが、時間が経つにつれて、徐々に味に深みが出てきます。不思議です。どちらもそれぞれに美味です。
ちょうど椿の美しい時期なので、椿の花に見立て、朱色の漆の銘々皿に盛り付けてみました。
皿は、金沢の漆器の老舗、能作(のさく)というお店を訪れた際に見つけたものです。
漆は、触れた時に冷たくなく、また肌合いが柔らかいので、温かみがありますね。
天の恵みに感謝して、今年もピール、できました。