ノンジアミンカラー
ノンジアミンカラーとは
普通のカラーに含まれるPPDA《パラフェニレンジアミン》とよばれるヘアカラーの核として染料の物質の中にあるものが含まれていないヘアカラー剤になります。PPDAはアレルギーを引き起こす原因の1つと言われています。
⭐︎パラフェニレンジアミンとは?⭐︎
パラフェニレンジアミンとは意図通りの色味を表現するためにカラーの薬剤において絶対に必要不可欠なものでした。しかし、このパラフェニレンジアミンは有害性を持つ一面があり、アレルギーを起こす原因になる場合があるのです。そこで染料の組み合わせ、色素量を増やしてあげる事によりパラフェニレンジアミンがなくても色味を表現することに成功したのがこのノンジアミンカラーです。
⭐︎ヘアカラーでのカブレについて⭐︎
ヘアカラーのカブレは頭、髪の生え際、顔、首筋にかゆみ、はれ、赤み、ブツブツができてしまいます。これは、大きく分けて《アレルギー性接触皮膚炎》《刺激性接触皮膚炎》の2種類に分類されます。
1つ目の《アレルギー性接触皮膚炎》の場合ほとんどの原因がパラフェニレンジアミンによるものになります。(香料等によるアレルギーもございます)この場合、染毛6時間~半日くらいよりかゆみを感じてその後赤みや腫れ、ブツブツなどの症状があるとされています。48時間後に最も症状がひどくなる事が多いようです。※最も症状がひどい場合、お顔がパンパンに腫れあがってしまうケースもあるようです。このような症状が出てしまったら、かなり危険です。直ちに病院に行かれてください。
2つ目の《刺激性接触皮膚炎》の場合、カラー剤の1液に含まれるアルカリ剤やカラー剤の2液に含まれる過酸化水素水の影響がおおきいとされています。刺激物質が皮膚に接触したときに、生じる皮膚炎(炎症)のことです。(刺激性の炎症ですのでアレルギーとは異なります)体質に関係なく誰にでもなりえる可能性があります。特に、もともと皮膚が敏感な方や、皮膚バリアに障害がある方に起こりやすい皮膚炎です。※カラーを塗布した直後にピリピリするのはこちらの症状ですね。
⭐︎ノンジアミンカラーのメリット⭐︎
・パラフェニレンジアミンが入っていないため、パラフェニレンジアミンでのアレルギー性接触皮膚炎になることはありません。(ジアミンアレルギーをお持ちの方もヘアカラーが安心して行えます)
・1液に含まれるアルカリ剤が低アルカリなので刺激が少なく肌の弱い人にも使えます。
・透き通った透明感のある鮮やかな色味が出しやすい。
・色素量が多いので色の退色が少なく色持ちがよいです。(ファッションカラー)
・中明度〜高明度の色味が得意です。
⭐︎ノンジアミンカラーのデメリット⭐︎
・全てのアレルギーに対応しているわけではありません。
・暗い色がだしにくくなっています。
・従来のカラー剤よりも色の数が限定される。(青系の色味がない)
・白髪を染めるのに限界がある。(特殊な染料を使えばある程度染めることも可能)
⭐︎ノンジアミンQ&A⭐︎
Q 以前、カブレたことがあるのでヘアカラーが怖くてできませんが安心してできますか?
A
こちらはジアミンカブレに対応しているカラー剤になりますので、医師によるジアミンアレルギーとの診断が出ている方には安心してヘアカラーを楽しむことができます。
Q ノンジアミンカラーは本当にカブレないのですか?
A
上記にも記載していたとおり、カブレにはいくつかの原因がございます。全ての皮膚炎に対応しているわけではありません。パラフェニレンジアミンでのアレルギー性接触皮膚炎になることはないのですが、1液のアルカリ剤や香料等、2液の過酸化水素水による刺激によってカブレ(炎症)をおこす場合もあります。しかし、従来のカラーとくらべ低アルカリで過酸化水素水も保湿、保護成分の配合により緩和することはできます。ただ、カブレで1番怖いのはジアミンカブレによる《アレルギー性接触皮膚炎》ですので、ジアミンカブレに関しては安心して施術を受けることはできます。
Q ノンジアミンなのになぜ染まるの?
A
パラフェニレンジアミンの含まれるカラー剤も、ノンジアミンカラーも染まる原理としてはほぼ同じです。パラフェニレンジアミンがないと今までは意図通りの色を表現することができなかったのですが、メーカ独自に研究し、染料の組み合わせを変え、色素量を増やすことによってノンジアミンでも思い通りの色を表現できるようになったのです。
Q アレルギーのある人はどのくらいいるの?
A
予備軍も入れると日本人の約半数以上がなんらかのアレルギーをお持ちといわれています。
Q 暗い色はないの?
A
ノンジアミンカラー単体ですと暗い色味は得意ではありません。重ね塗りしても暗くならないくらい色鮮やかで、また青系の色味がないためくすんだ色などがだしにくくなっています。ですが、ノンジアミンで作られている他種類の染料をミックスすることである程度ご希望の明度にすることは可能です。
Q 白髪に染まるの?
A
染まります。しかしながら暗い色をだしにくい特性があるので、ジアミンが含まれるカラーにくらべると染まりはよわくなってしまいますが、特殊な染料(ノンジアミン)をミックスすることにより、自然に染め上げることは可能です。白髪が多い方でも、ぜひチャレンジしてみてください。