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増田勇一のmassive music life

ポール・スタンレーの新たな挑戦にミナサン、ハクシュを。

2021.03.19 15:24

3月19日、PAUL STANLEY'S SOUL STATIONのデビュー・アルバム『NOW AND THEN』が世界同時リリースを迎えた。それについての取り急ぎBARKSにアップした記事はこちら。

改めて説明するまでもなく、いわゆるソウル・ミュージックの作品なので、あのポール・スタンレーが歌っているとはいえ「すべてのKISSファンは必聴!」みたいな騒ぎ方をするつもりはない。ただ、僕自身もそうした音楽の熱心なリスナーというわけではないにもかかわらず、すごくすんなりと聴けるというか、安心して身をゆだねることのできる作品だ。

実際、2018年1月の来日公演を観た時にも感じたことだけども、彼が今回カヴァーしている楽曲には「ソウルに精通しているつもりは全然ないのに、一緒に歌えるくらい馴染みのあるもの」が多い。それは、たとえば”O-O-H Child”ならばヴァレリー・カータ―、“Ooo Baby Baby”や”Tracks of My Tears”ならばリンダ・ロンシュタットによるカヴァー・ヴァージョンを70年代に聴いていたからでもあると思う。

で、ちょっと検索してみたら出てきましたわ、次々と。しかもリンダと本家、スモーキー・ロビンソンのデュエット・メドレーの映像まで。

これを機に自分でもソウル・ミュージックを思いきり掘り下げてみようか……ということにはならないかもしれないけども、想像していた以上にこのアルバムを楽しむことができているのは、僕自身がもともと音楽的に雑食体質で、好きなものが特定のジャンルにだけ固まっているわけではないからだろう。ただ、あらかじめ記憶に染みついている曲が多かったことが馴染みやすさの一因になったことも間違いないが、収録曲すべてがカヴァーというわけではなく、ポール自身の書き下ろしによる新曲も5曲収められていて、これらがまたヴィンテージ・ソウルの名曲たちにひけをとらない楽曲ばかり。というわけで、この『NOW AND THEN』、意外と付き合いの長いアルバムになるんじゃないかという予感もする。

それにしても素晴らしいよね、69歳にして新たなスタートを迎えているなんて。僕も「ついに還暦を迎えてしまった」なんて言っている場合じゃない。明日からも頑張ろう。