柿熟るる (俳句)
2021.03.20 05:11
小國裕美
クラシック流るる医院フリージア
芽柳や風が汽笛を呼ぶごとし
山茱萸や雨上がりたる東空
銅像の海に向きをり夕桜
夕さりの荒野の百合の白さかな
一盛の青き光やマスカット
本堂を開ききったる虫浄土
香煙の立ちのぼりゐる秋の寺
金比羅の桜紅葉の磴下る
文綴る和紙の便箋杜鵑草
金木犀散るや石塀濡れてをり
蔵町の日暮れの色や柿熟るる
古き家の瓦照らして今日の月
秋うらら前掛け赤き狛狐
二階よりピアノ流るる茨の実
骨董の藍の深さや暮の秋
山深き道乾きをり栗拾ふ
立冬やトロ箱重ね朝の市
欄干にかもめの並ぶ冬の濠
枕辺の分厚き本や冬ともし
俳句の経歴は半ばあいまいであるが、調べればわかる。
香川県生
平成3年
草入会、入会後2.3年たった頃、草同人。
令和2年
嵯峨野入会
令和2年度
嵯峨野新人賞