【閉店】豚ポタラーメン劇場(葭川公園)
今年5月に千葉の「ナンパ通り」近くにオープンした新店。老舗製麺所「松井製麺所」の1階という立地で、これまでにもラーメン店が入っては消えた場所。一風堂の真裏ということもあるかも知れないが、どちらかといえば目立たない場所にあるためか、提灯などをぶら下げて活気ある演出を施している。一見居酒屋のように見えなくもないが、歴としたラーメン専門店だ。昼営業しかやっていないのは、夜はスタッフが居酒屋に回るのかな。
基本的にはつけ麺推しだが、山椒やワサビなどを使ったラーメンも提供している。もちろん初訪なのでつけ麺を。県内で居酒屋などをいくつか展開する資本系ながら、マスプロ的な商品ではなくお店で仕込んでいるような。つけダレはやや濃い目の豚骨魚介野菜ポタージュで野菜やタピオカなどで粘度を上げているよう。油分はさほど強くないのでしつこさは感じられないが、魚粉や花かつおを入れる設計になっているのは味的に勿体無いと感じた。麺は松井製麺の手打ち麺で、この立地を最大限に活かした選択だろう。密度はあまりなく軽めでほっこりする素朴な風味は悪くない。
このつけ麺の最大のポイントはつけダレを鉄鍋で提供し、固形燃料で加熱するスタイルを取っているところ。つけダレ温度問題の一つの解決策は間違いなくコレなんだろうけれど、必要以上に熱々になってしまうのが難点だと思う。そういう意味では無粋とは感じるがIHの方が温度をコントロール出来る点でアドバンテージがあるかな。鍋のように取り皿を使って食べさせるのも、このシステムだからなのだろうがスマートではない気がする。正直、そんなに熱くなくていいんだけどな。熱々だとスープの味や旨味が分からなくなってしまうのだから。ただそんなことを考えるのはラーメンフリークで、一般的にはこのギミックはある程度訴求力があるようにも思うけれど。
ホールの女性スタッフをはじめ、接客が頑張っていて丁寧。店主さんやスタッフも厨房から元気に挨拶して気持ちいい。そのあたりはさすが居酒屋店クオリティというところか。お昼時とはいえ、ほぼ満席で次々と常連さんらしき人たちがやってくる人気ぶりも頷けるというものだ。やはり接客がしっかりしている店はいいな。
豚ポタラーメン劇場
千葉市中央区富士見2-9-14
11:30~15:00
日曜定休
千葉都市モノレール線「葭川公園」駅より徒歩2分