【戦国時代展】特集⑥髭切さん!?源氏の宝刀「太刀・鬼切」の謎!
【戦国時代展】(東京都江戸東京博物館) に、出羽・最上家旧蔵の霊刀が出展されます!
重要文化財 太刀 銘 安綱 (号 鬼切) 平安時代後期
京都・北野天満宮蔵
※後期(1月2日~1月29日)展示
源氏の宝刀の一つで、『太平記』に記されている霊刀に該当すると考えられているこの太刀。
いつの頃からか最上家代々の家宝として守り伝えられ、現在は北野天満宮に蔵されています。
新田義貞(1301-38)が佩いていた「鬼切」と「鬼丸」の太刀二振りのうちの「鬼切」が、斯波尾張守高経(1305-67)の元を経て、最上家の祖・兼頼へ渡ったという見方がありますが、その経緯ははっきりしないようです。
「鬼切丸」とも呼ばれるこの宝刀は、作風からも伯耆国(鳥取県)安綱とみなされていますが、銘は「安綱」が「國綱」になっているとか。
いつ、なぜこのようなことがなされたのかもまた大きな謎
だそうですが、
国宝になっている「童子切安綱」や、御物になっている「鬼切国綱」を意識したためではないかという考え方もあるようです。
というのは、秀吉や家康が名刀を収集した頃、各地の大名の間で「正宗」や「吉光」、そして「国綱」の名が著名な名物とされていたことが関連しているのでは?というのが、最上義光記念館のWebサイトに掲載されている「歴史館だよりNo13」の執筆者・布施幸一氏の私見です。
「童子切」といえば、源頼光が大江山の酒呑童子を斬ったときに佩いていたとされる伝説を持つ天下五剣の内に数えられた名刀。
同じく五剣の一刀「鬼丸国綱」は、北条時頼の夢に現れ、時頼を毎夜夢の中で苦しめていた子鬼を退治したという伝説を持っています。
そして、罪人を試し切りにした際に、髭も一緒に切ったとされる「髭切」は、渡辺綱が鬼を斬ったとされる霊刀で、
「鬼切」が同一視されることもあります。
まぁ、そのあたりも判然としないようですが。
想像を膨らませるのもまた楽しみかもしれません。
いずれにしても、伝説をまとった宝刀を間近で鑑賞できるチャンスです!
戦国時代展
【東京会場】
2016年11月23日(水・祝)~2017年1月29日(日)
東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
URL:http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
(土曜日は午後7時30分まで ※入館は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日。ただし1月2日、9日、16日は開館。
年末年始(12月26日(月)~1月1日(日)
問合せ:江戸東京博物館 TEL:03-3626-9974(代表)
【京都会場】
2017年2月5日(土)~4月16日(日)
京都府京都文化博物館 4階・3階特別展示室
〒604-8183 京都市中京区三条高倉
開館時間:午前10~午後6時
金曜日は午後7時30分まで(入館はそれぞれ30分前まで)
休館日:毎週月曜日(3月20日は開館)、3月21日
問合せ:京都文化博物館 TEL:075-222-0888(代表)
【山形会場】
2017年4月29日(土・祝)~6月18日(日)
米沢市上杉博物館
〒992-0052 山形県米沢市丸の内1-2-1
URL:http://www.bunpaku.or.jp/http://www.denkoku-no-mori.yonezawa.yamagata.jp/
開館時間:午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:5月24日(水)
問合せ:米沢市上杉博物館 TEL:0238-26-8001 (代表)