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IPコラム 弁理士 田中智雄

スマフォは著作権キラー

2021.03.18 10:00

本をコピーする、

コピーしているモノは「小説」の著作物。


CDをダビングする、

コピーしているモノは「音楽」の著作物。


ぬいぐるみを3Dプリンターでコピーする、

コピーしているモノは「マンガ」の著作物。


【コピー機がパンドラの箱を開けた】

コピー機ができる前、著作物をコピーする方法はなかった、

あるとすれば写経のように手書き。


著作物をコピーすることができない時代、

著作物をただ見たり聴いたりするだけ、

これだけなら、著作権の侵害なんて起こらない。


著作物をコピーすることができるいまの時代、

著作物を見たり聴いたりするだけでなく、

著作物を「複製」することができる。

でも勝手な複製は著作権の侵害。


【スマフォは著作権キラー】

コピー機の登場で「複製」ができるようになり、

デジカメの登場で劣化のない「複製」ができるようになり、

インターネットの登場で「公衆送信」ができるようになった。


著作物をデジタルで複製してインターネットで送信できるスマフォ、

著作権を簡単に侵害できるスマフォ、

これがが全ての人のポケットのなかにあるのが今の時代。


便利な時代だけど使い方を間違えると法律を犯してしまう。


【著作権の考え方を知らないのは危険】

法律を知らなくても良いことと悪いことが何となく分かる、

著作権法以外はそんな状態。


道交法を知らなくても交通ルールは知っている、

刑法や民法を知らなくても道徳ルールを知っている。


著作権法は知らないし、何が良くて何が悪いのかもわからない、

子供もスマフォを使う時代なのに著作権の考え方を教えない知らない、

これがいまの時代。


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