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身体の力を抜くのは何故難しいか?

2016.11.10 09:47

身体の力を抜くのが何故難しいのか?


身体の力を抜くのが何故難しいか?

 身体に力が入っているかどうかをわかるのに一番わかりやすいのは 「肩」 だと思うんです。

 でも、肩に力が入っている場合、肩だけに力が入っているんでしょうか?

 違いますよね。


 例えば、スポーツをしている時で、特に決めをしないといけないときってあるじゃないですか。

 テニスならスマッシュを打つ瞬間とかね。

 大事な場面でついつい肩に力が入ってしまう。 

 そんなことがあると思います。

 肩を下げれば肩の力が抜けることに気づきますよね。

 つまり肩の形を変えるということで状態を変化させることができる訳です。 

 そして肩以外で問題になるのが 実は顏なんです。

 顏の筋肉、特に鼻と口の筋肉はかなり緊張しているのがわかります。 

肩に力が入ると重心がうわずってしまいます。 

その力は口や鼻に力が集中するんですよね。 

そして顎を前に出してしまうことで腰が引けてしまうんです。


 肩を上げて顎を引くのは難しいです。 巻き肩にして肩を上げるのは簡単。 

これらは全て連動している動きだというのがよくわかりますよね。 


一つの動きをすると全身に影響があるということです。 

顏の形を変えるだけでも全身に影響があるということです。 

どうすれば簡単に肩があがるのか? 


を考えればよくわかります。


巻き肩の人が肩甲骨を下げて後に動かした場合 肩や背中が非常に突っ張るのを感じますよね。 

これを自分という存在側から観た感想とと脳の中枢側から観た感想 というのを考えてみてください。


今、自分は巻き肩を治したい。 

もしくは後に動かしたいと思っています。 

でも何故か動かない。 これが自分側から観た身体の動きの観察結果です。 


脳の側から観ると肩を後に動かされた時、普段の位置とは違うので動かしではいけない。 

という信号を送る訳です。 

動かすと関節が壊れるかも知れない。 

という信号を送っているということです。 

 だから関節が硬くなる訳です。 


つまり身体の力が抜けない という状態になります。 

 関節を柔らかくするのは、この信号を変える必要があるのだと思います。 


関節を柔らかくする方法として筋肉をマッサージしたり、リンパを流すマッサージをしたりしますよね。 

でも、一時的に流れは良くなるのですが、基本的に脳から送られる信号は以前のままです。 

そして脳からだけではなく、関節には筋紡錘やゴルジ腱器官という機能がそなわっています。 

これは関節に急激な負荷がかかった時に関節を壊さないために動かそうとしている反対方向の筋肉を収縮させる。 

という機能がある訳です。 中枢の神経を介さずに行われる反射です。 


この機能が勝手に働いてしまうので、関節は硬くなる訳です。 

これも最初に脳がセッティングした身体の位置情報によって成り立っています。 

巻き肩の人は、巻き肩の位置が正常な位置。 

という脳からの位置情報が送られている。 

それに基づいて筋紡錘を働かせているのです。 

つまりこの位置情報を変えない限り何をしても関節は柔らかくならないって思いませんか? 


 そうなんですいくらストレッチをしても元に戻っていくのは、そのためなんです。 

基本的に位置情報を変えない限り関節は硬いままです。 

マッサージをしても位置情報は変わりません。 

情報を変える。 


これがとても大事な作業なんです。


刺激ってされた時も刺激ですが、やめた時も刺激です。 

だから指で体表面を触れた時にすぐにその刺激をやめると刺激が二回くるということになります。 

普通は刺激を止めるとゼロになるって考えますよね。 

でも身体は刺激が来た時と刺激を止めた時の二回の刺激になる訳です。 

だからその刺激の方が身体にとっては大きな刺激になる訳です。 

 鍼の刺激でも即刺即抜という言い方をします。 


主に瀉法という方法で邪気を取り去る方法と考えます。 

瀉法はどんな時に使うかっていうとありふれたエネルギーを抜くような時に使います。 

風船を針でつついてパンクさせるみたいなもんですね。 

瀉法に対して補法という方法があります。 

エネルギーを充満させる方法です。 


これが置鍼という方法です。 


風船にテープを貼って針を入れると直ぐには割れませんよね。 

それと一緒で針を入れただけでは割れない。 

だから、エネルギーを充満させる時に使います。 

置鍼という刺激は、鍼を入れてそのままの状態にし、生体に許容させてから抜くという刺激です。 

身体が弱っていると補法が大事って普通は思います。 

でも大事な刺激方法は瀉法です。 

補法を使うのは特別身体が弱っている時に使います。 

 鍼治療の中には経絡治療という方法があり、経絡に補法と瀉法を行うのですが、殆どの方法は補法が主体なんです。 


これってかなり私にとっては疑問なんです。 

でも経絡治療の先生は補法をとても大事に考えます。 

補法より瀉法を使った方が圧倒的に身体への影響力は大きいし、使う場面も多いはずなのですが・・・。 

鍼治療っていうとベットにうつぶせになって背中に鍼を沢山打っているイメージってありますよね。 あれって完全な補法なんですが、そんなにエネルギーを与えていいの? 

って疑問にも思わない。 

経絡治療で数カ所補法を行う方法もあります。 

その方が技術は高いですが、なんでもかんでも補法なんですよ。 

 補うことしかしない。 

そのエネルギーってどこから得られるの? 

そのエネルギーは多くなりすぎないの? 


本来人間ってエネルギーはその人の中で決まっています。 

エネルギー保存の法則ってありますよね。 

あれと一緒のような感じでその人にとってのエネルギーって決まっている訳ですよね。 

だからエネルギーを与えすぎると狂ってくる訳です。 

エネルギーを与えても何処かをとらないと駄目なんです。 

つまりエネルギーは他から得るのではなく、その人の中で完結しないと駄目ってことです。 

この考え方を元にして刺激を行うと非常に効果の高い治療ができます。 


 鍼を打てば良いと考えて鍼刺激をしている訳じゃないんですよね。 

痛いところに打てば良いか? 

なんて愚問だってわかってもらえますか~?