暮れゆくは

2016.11.10 11:01

「秋の日は釣瓶落とし」という。

夕焼けの美しいひと時は、1分を待たずして、夜のとばりに呑み込まれてしまう。

先を急いでいるわけではないのに、何かに急かされるようだ。

仕事後に訪ねる父の入院先は、まだ少し時間がかかる。

焦らない。焦っても、何かが変わるわけじゃない。

でも、その先に待っている 家事を思って、アクセルを踏む足先に、ほんの少しだけ、忙しなさが加わるのだ。