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藤田晋 invitational RTDリーグ

リードを広げにかかる瀬戸熊!追い上げる多井!決勝 第1節 2回戦レポート

2016.11.15 10:00

11/8(火)17:00よりAbemaTV「麻雀チャンネル」にて放送された、RTDマンスリーリーグ決勝 第1節 2回戦の様子をお届けします。

対局者は、起家から順に

瀬戸熊 直樹(日本プロ麻雀連盟)

多井 隆晴(RMU)

佐々木 寿人(日本プロ麻雀連盟)

藤田 晋(株式会社サイバーエージェント代表取締役社長)

レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。

1回戦の結果は↑の通り。


1回戦と同じように、今回も東1局で瀬戸熊がリードする。

まずは、ホンイツで仕掛けると、高目の白をツモって4000オール。


続いて、1本場では8巡目にチートイツイーシャンテン。

この形となっては、ドラの1s、白と發の3枚を残し、3s切りでチートイツ1本に狙いを定めるのが自然に見える。

しかし、瀬戸熊は發切り。佐々木の変則的な切り出しを見て、字牌があてにならないことを加味し、メンツ手の線もギリギリまで残した。

これが大正解。

ここから2p、6pと引いてリーチをかけると、一発で7pをツモって6000オール。

瀬戸熊が一気にダントツとなる。


瀬戸熊を追ったのは藤田。

東2局で、リーチツモイッツーを決めるとウラ2。3000・6000でまずは持ち点を原点まで回復する。


すると、東4局のオヤ番では、ここから7mをポンしていく。

その後、イーシャンテンから2pポンでさらに広いイーシャンテンへ。

この2pにはなかなか声が出ない打ち手が多いと思うが、藤田は「2枚目の2pをポンしておかないと、アガれないんで」と言ってのけた。


これに対し、多井がリーチで対抗する。


藤田も一歩も退かず、カン7pチー打2mでようやくテンパイを果たす。

7mは4枚見えているため、残りは4mのみという苦しい待ちだが、なんとかテンパイまでこぎつけた。


この仕掛けの直後、手を止めて長考に入ったのは瀬戸熊。

カン4m待ちのテンパイを組んでいた瀬戸熊、4mを切ればスーアンコのテンパイ、5mを切ればサンアンコのテンパイになる。

持ち点の潤沢さを考えれば、白でオリていくのがマジョリティだろうか。

瀬戸熊の出した答えは、4m切りリーチ。

暴君・瀬戸熊らしく、大トップ目に似つかわしくないドラ切りのスーアンコテンパイを選択し、藤田に12000を献上する。

瀬戸熊は言う、「4mはほぼアタリだと思ったけど打った」。

点数を持っても、攻めてリードを広げていこうとする。これが瀬戸熊直樹の強さである。


これでトップ争いは瀬戸熊と藤田の並びとなったが、南2局にまたしても多井が4000オールでトップ争いに食いこんでくる。


そして、南3局、逆転を狙う多井は、ここから發を鳴かない。

2本場と供託1000点があるのだが、この手牌ならトップへの決め手になるかもしれないため、門前を維持した。

しかし、13巡目ともなれば、話は違う。

ここでは發バックのテンパイを組んでいくと、終盤にリーチをかけた佐々木が發を掴み、多井が見事な2000。

多井は、持ち点と手牌の折り合いをつけるのが本当にうまい。

麻雀というゲームの「ギリギリでアガれる最高打点をアガる」という本質を、実にうまく解釈している。


これで、オーラスでは5200出アガリか1000・2000ツモ条件となった多井は、7巡目のこのドラ切りテンパイをダマテンに構えた。

6mならばどうアガってもトップであるため、9mを見逃して6mのみアガる腹積もりである。


しかし、ここで、少しでも素点を稼ぎたい佐々木からリーチが入った。

佐々木から供託が出たことにより、リーチして9mツモの700・1300でも同点トップとなる多井は、次巡にツモ切りリーチを敢行する。

すると、なんと佐々木が9mを一発で掴み、ウラも乗って8000。

これで多井がトップを逆転し、開幕2連勝を飾った。

開幕2連勝にも、やはり浮かない顔の多井。本人的にはそこまで大差がつく内容ではないということらしい。

残り6回あるとはいえ、連勝者が出たとなると少し状況が変わってくる。

ここから3者が多井を引きずり下ろすのか、はたまた多井が3者の包囲網を破るのか、注目が集まる。


鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)


■次回放送(決勝最終節):11月23日(水・祝) 16:00~ AbemaTV麻雀チャンネルにて