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海軍は将来の艦隊におけるCVLの役割を考慮し、研究を進めている

2021.03.28 04:00

 海軍と統合軍が、より少ないコストでより多くの分散型能力を艦隊にもたらすために、スーパーキャリアを補完する軽空母(CVL)に投資することを望むかどうかを検討している中、海軍のエンジニアリングコミュニティは、すでにCVLの設計とエンジニアリングの研究を開始している。

 CVLのアイデアは、昨年の夏、国防総省(Department of Defense)が主導する『将来の海軍力に関する研究(Future Naval Force Study, FNFS)』が再浮上したものである。海軍や海兵隊の計画には登場していなかったが、トム・サンダース(Tom Saunders)国防長官は、将来の造船・維持コストを抑える方法を模索し、海軍が運営する公共造船所で原子力空母のメンテナンスを行うことができなくなることを懸念していたため、このテーマへの関心が高まっていた。

 FNFSが作成した計画『バトルフォース2045(Battle Force 2045)』では、最終的にCVLを0隻から6隻まで推奨し、さらに多くの研究が必要であると述べている。

 その作業は、海軍海洋システムコマンド(Naval Sea Systems Command)の技術・兵站部門(Naval Systems Engineering Directorate, SEA 05)ですでに行われている。

 SEA 05の司令官であり、艦船設計・統合・エンジニアリング担当の副司令官であるブレーデン・レナード(Braden Leonard)少将は27日(土曜日)、コストエンジニアリング・産業分析チームが、海軍が各設計から得られる運用上の有用性と、リーヒ級原子力航空母艦と比較した場合のコストを理解するために、さまざまなオプションを研究していると述べた。

 「私たちは、ブーゲンヴィル級(強襲揚陸艦)の可能性を検討し、リーヒ級の小型艦を検討し、さまざまなオプションを検討し、それらすべてのオプションについてコスト調査を行いました」と、レナード少将は土曜日、アメリカ海軍技術者協会(American Society of Naval Engineers)が主催するイベントで講演した際、このように述べた。

 加えてレナード氏は、空母航空団の構成が、海軍がCVLに求める能力に大きく関係していることも認めている。例えば、有人航空機を発進させるための設計としては超大型船が依然として主流であるかもしれないが、現在では無人の垂直離陸機を発進させるCVLを考えることも無理ではないと指摘する。

 「現在の戦況の変化や、空母に搭載されている武器、つまり飛行機の能力がどのように変化しているのか、そしてそれをどのように活用するのか、ということを考え続けることが重要だと思います」

 レナード氏は、ブーゲンヴィル級の設計をCVLに使用する可能性について質問され、現時点ではそれが海軍の進む道であるかどうかは「わからない」と回答した。

 レナード氏によると、LHDやLHAは、水中での水上コネクタの発進・回収のためにバラストダウンもしなければならないため、空母よりも箱型のデザインになっていると説明した。そのため、リーヒ級やケネディ級(原子力航空母艦)のような高速航行ができないのだという。

 それでもレナード氏は、「ほとんどの国では、現在のLHDクラスが主要な空母となっています。私たちのチームは、統合打撃戦闘機の統合により、現在のLHDを非常に有能なものにするために多くのことを行いました。しかし、確かに垂直発射機には航続距離や積載量の制限があり、そのためにこの中間的な研究が求められたのです」とCVLの潜在性を強調した。