滅びの美学
突然先立ってしまった愛する亡き人の遺品整理の仕方や、それにかかる年月も、のこされたご遺族の方々皆、実に様々ですよね。
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すぐに処分した。
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期限付きで急かされて処分しなければならなかった。
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まったく手をつけられない。
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綺麗に整理しつつ、すべて保管している。
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なにかの節目や、気持ちの変化で徐々にコンパクト収納保管。
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ある日、思い立って断捨離、ほとんど廃棄処分とした。
etc.
何年経とうが、部屋をそのままにしているというご遺族も、決して少なくはないはず。
一つ屋根の下、家族それぞれの考え方も違う場合もあったり。
うちはといえば、主人いわく『俺は物に執着しない、お前のタイミングに任せる』(←他力本願ともいう…)。
去年まで一緒に暮らしていた長女は、節目節目に姉妹二人に纏わる思い出の品を整理し、巣立つときにはある程度処分していたのを私はこっそり目撃しました。(←なぜか妙にホッとした記憶が)
なので、亡き娘の遺品整理は、事後当初からほぼ私が管理責任者というわけ。
正直、しんどかったです。
数ヶ月してから徐々に部屋の掃除はできるようになりましたが、一つ一つの物にオーバーラップする思い出が飛び出して来て、激しく心を揺さぶるので、要領が悪くなり時間もかかります。
手を止めてひとしきり泣き、暫し放心状態、その後また片づけるという繰り返しです。
それでも二年目あたりには、ベッドと勉強机という大きめの家具を解体処分するに至りました。
キッカケは主人のこんな言葉。
『もともとあいつ、この机であまり勉強してなかっただろーが』
『家の中で一番快適な部屋だから、客間にしてみんなで使おう』
……まあ、確かに(´・ω・`)。←納得したようです。
不思議なもので、物を片付け、そこにぽっかりスペースが出来た頃に、玄関に仔猫が二匹居着いたのです。
その四本脚のお友だちが家にやって来てからは、本当にメンタル面で家族皆が助けられてきましたが、この春には更に猫の手で(^_^;)遺品整理の手助けをも?!してくれていたのです。
四年経っても捨てられず、部屋に吊るして飾っていた、ディズニーハロウィーン時に着て歩いていた『美女と野獣』のなんちゃってドレス他。
色褪せてぼろぼろになるまで飾っておくのも悪くないな…と、半分放置で、時間任せの他力本願?にしていましたら、
やっちゃってくれてました。
ニャンズがじゃれつくので、裾が良い感じに?ボロボロになってきています。
捨てられない 娘のキラキラした思い出の品。
プリンセスドレスも、猫にじゃれつかれながら朽ちていくのならば、のこされた者の心にとってはエコな遺品整理だよなぁとニンマリしながら、ときに切なく眺めているこの頃です。
~~お彼岸後日便り~~
📷お墓のある八戸には帰省しなかったのですが、地元にいる主人家族や私の父たちが、賑やかにお墓まいり供養をしてくれていました。
大好きなオロナミンCもぬかりなく☆
(^^)いつも本当にありがとうございます。
◆自死遺族の集い