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美味しくて安全な卵の選び方

2016.11.14 00:27

卵はとてもポピュラーで、私たち日本人は1人当たり年間平均300個以上の卵を食べているそうです。スーパーでは卵10個入りパック130円とか、目玉商品の時は99円というのも出てきます。同じ棚には6個入り300~400円というものも見かけます。消費者としては良いものを安く買いたいところですが、どこが違うのでしょうか。 安い卵を食べていて安全なのでしょうか。

採卵鶏の飼育方法は大きく分けると2つです

飼育方法にはケージの中で飼われる「ケージ飼い」と、ニワトリが自由に歩き回れる「平 飼い」があります。

スーパーに並んでいる安価な卵は、そのほとんどがケージ飼いのニワトリの卵です。 「ケージ飼い」はずらりと並ぶ薄暗いケージの中に、羽を広げるスペースもないぐらい多くの鶏が押し込められ、朝と勘違いするよう夜は明かりを消さず、卵をできるだけ早く多く生ませます。大規模農場では一つの建物には10万羽、それが10棟で100万羽というところも珍しくありません。

通常、10年程生きるニワトリですが、「ケージ飼い」の採卵鶏はストレスのため長くは生きられず、2年弱で食肉用になるそうです。

「健康に良い」といわれる卵は、そのほとんどが「不健康なニワトリ」から生産されているといえます。

ワクチンの使用

狭いケージの中で病気が蔓延することを防ぐために、大抵は採卵鶏に対しワクチンが使われています。しかし、わたし達消費者はスーパーに並ぶ卵へのワクチンの使用の有無を知る方法はありません。

親鶏の採卵中の抗生物質の使用は禁止となっていますが、それ以外の期間は使用される可能性もゼロではありません。 

そのニワトリを「ケージ飼い」という悲惨な条件の中で生かすためには、ワクチンや殺虫剤、殺菌剤といった武装が必要なのです。

遺伝子組み換え飼料や農薬処理

また「ケージ飼い」の採卵鶏のエサは海外から来た遺伝子組み換え作物(コーンなど)がほとんどです。  また、輸入するエサはポストハーベスト(収穫後に散布する防カビ剤)の問題もあり安全とは言えません。 

合成洗剤や塩素消毒された卵も・・・

ニワトリの健康を損なう「ケージ飼い」の卵にはサルモネラ菌が付着している率が高く合成洗剤などで洗われ、次亜塩素酸ナトリウム(塩素)で消毒されます。

しかし洗剤で洗うと殻の保護膜である天然抗菌性物質が洗い流されサルモネラ菌やその他の雑菌が卵に進入するリスクが高まります。

また洗卵や消毒時に使用された合成洗浄剤や塩素も卵の中にしみこむ心配があります。

美味しい安全な卵の選び方のポイント

  1. 平飼い
    「平飼い」のように大地の上、太陽の下で羽を広げて自由に動き回り、「当たり前」の毎日を送る鶏は病気にもなりにくく抗生物質や他の薬剤は必要としませんので安全です。 日本の養鶏場の90%以上が採用している「ケージ飼い」は、スイス、スウェーデン、フィンランド、ドイツ、ベルギー、オーストリア、オランダ等ではすでに禁止されています。 
    EUやOIE(国際獣疫事務局)は自然から隔離されたニワトリの卵は健康な卵とは言えないと強く主張しているのです。意識が高いのはヨーロッパだけではありません、アメリカやオーストラリアでもケージ飼いの廃止が既に決まっている州もあり、自主的に平飼い卵を使う大手ファーストフードもある程です。

  2. 採卵日
    賞味期限ではなく、パック詰め日が書かれている方が安心ですが、できれば、採卵日が書かれたものを選んだ方がさらに新鮮です。

  3. 有精卵
    有精卵ということは、生産者が採卵鶏をニワトリ本来の自然に近い状態で飼育している証拠です。 「平飼い」で、毎日自由に動き回っているニワトリの卵はコレステロール値も低く健康的なのです。

  4. 遺伝子組み換え飼料や農薬を使用していない
    遺伝子組み換えの作物を与えていない、ポストハーベスト(収穫後の農薬)処理した飼料を与えていないことが書かれている卵は安全です。また、人工的にビタミンやカルシウムを添加していないこともポイントです。

  5. 黄身の色
    卵の黄身の色と栄養とは関係ありません。オレンジ色の黄身を作るためにはオレンジ色の飼料(パプリカなど)を食べさせます。 「平飼い」の鶏は草をたくさん食べるので黄身の色が薄かったり、草の色が混ざって黄緑色になったりします。

卵のパックを見ても選び方がわからないときは、1個50円~100円ぐらいのものを選べば、まず、安心できるということを生産者のかたやイタリアンレストランのシェフから聞いたことがあります。卵は家庭では毎日食べる食材ですし、栄養が豊富で、卵料理は子供が好きなメニューなので、お菓子の量を節約しても美味しくて安全な「平飼い」の卵を食べていただきたいと思います。