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早稲田カンフー Waseda Kungfu Club

“文化” と“カンフー”と“縁”の不思議な関係について

2021.03.25 13:54

「カンフーって、なんでこんなに沢山の門派(流派)があるの?」

という質問をたまに受けます。


中国武術には、大きく分けても100を超える門派があると言われます。

蹴り技の多い“北派”と拳技の多い“南派”に分かれていて、

北派には、少林拳、八極拳、太極拳、通背拳、形意拳。。。。

南派は、洪家拳、詠春拳、蔡李佛拳、周家拳、鶴拳。。。

と、数え切れないほど沢山あります。

各先生の考えによって派閥が出来たりするので、更に細分化されます。


当会で練習している門派もまだまだ限られたものです。

こんなに多いのは、「中国武術は広大な中国という土地が生んだ文化」であるというのが一つの答えと思います。


文化とは「歴史や社会の発展過程から創造した無形有形の成果」と言えます。


世界各地に優れた文化があります。

王権と宗教の相剋により歴代の天才が編み出したドイツのクラッシック音楽!

王侯貴族の食への探究を満たす為、素材の食感を極限まで高めたフランス料理!

ジプシー舞踊がアンダルシア音楽と融合して生まれたスペインのフラメンコ!

アフロアメリカンが奴隷解放の願いを自身の音感に潜ませたアメリカのジャズ!


文化を知る。

それは、時代を知り、地域を知り、気候を知り、環境を知り、人を知る。

そんな過程でもあります。

そして、そこには沢山のドラマがあります!


ベートーベンが難聴を乗り越えて交響曲「運命」を作曲したり!

オーギュスト・エスコフィエがフレンチの調理法を体系化して、大衆へと広めたり!

パコ・デ・ルシアが、フラメンコの枠を越えてその他音楽ジャンルと共演したり!

ルイ・アームストロングが反戦の為に「What a beautiful world」を作曲したり!


各時代の継承者達は、自らのテーマに立ち向かって、新しい文化を切り開き発展させてきたのです。

現在に伝わる優れた文化にはレゾンデートル(存在する理由)があります。


中国武術も同じです。

中国の各地で、異なる各土地の環境下で、伝承者達が創造してきたのです。


体格に恵まれない貧農の李書文が、“八極拳”を一撃必倒の技術にまで高めたように!

宮廷を警備する“太極拳”が、健康法に変化して世界中に普及したように!

“洪家拳”が、南方の秘密結社と共に革命に乗じて台頭したように!


ここにも、様々なドラマがあります。

今後、皆さんがカンフーを学び、自分に合った門派を選ぶ時に、その門派との“縁”に注目してみてください。


なぜその門派は存在するのか?

なぜその門派はあなたと出会ったのか?

なぜその門派に興味を持ったのか?


これらを考え、そして調べて下さい。


その門派は、戦乱の中で身を守る為に発展してきたかもしれません。

その門派は、天才的な武術家が人生を懸けて研究し伝承してきたのかもしれません。

その門派は、ずっと日の目を見る事なく、密かに伝承されてきたのかもしれません。


そこには知られざる歴史があります!

あなたに伝承されるのを待っていたのです!

その時に、あなたは中国武術の壮大な文化を知ると同時に、あなたと出会った不思議な縁を知る事が出来るでしょう!


皆さんもそんな不思議な文化との縁が結べるよう、当会のメンバー共々連絡をお待ちしております!


問合先︰⇩

T.落合 ︰ luohe7@gmail.com

(御名前、連絡先、大学名、年次等を記載の上、ご連絡下さい)