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Baby教室シオ

絵本『ななちゃんのおかたづけ』

2021.03.28 00:00

お母様たちの困り事として上げられるのがお片付けです。「片付けないと捨てちゃうよ」「掃除機で吸っちゃうからね」などと声を掛けているなんて話も耳にします。今回はそんな場合に読んでみてはどうでしょうかと言う提案絵本です。

赤ちゃんとママ社から出版されており、おかたづけアドバイザー鈴木尚子さん監修の絵本です。後書きにはためになる専門家の意見が記されています。どうぞ親子で読んでみてください。

「おやつですよ」とママの声に、ななちゃんは慌てておもちゃをおもちゃ箱にポンポンと手当たり次第放り込みます。すると放り込まれたおもちゃたちが逃げ出してしまいます。

おもちゃの猛抗議にあい戸惑っていると、ぬいぐるみの子供のカンガルーにおもちゃには帰るべき場所があることを気付かされます。おもちゃたちの言葉に耳を傾け考えて、それぞれの所定位置を決めていき実行しようと決意します。

モンテッソーリの教育にも繋がるおもちゃや教具の所定位置。自分で出して遊んだ後は自分でもとある場所へ戻すという一連の流れで自然と片付けを学ぶ素敵な作品です。

余談になりますが、子供が小さかった頃お人形の帽子が無いと半べそをかいたことがありました。私が子供に掛けた言葉が「大切にしないから帽子さんに足が生えて逃げていったんじゃないかな?」でした。実はこの言葉は私が子供の頃母から言われていた言葉。童謡の「おもちゃのチャチャチャ」をヒントに母が考えたものでした。

半べそをかきながら探すことよりも歌いながら探すと楽しくなり、子供特有のグズグズを回避できます。探し出せなくても最後のフレーズの「おもちゃは帰るおもちゃ箱」で数日時間稼ぎができるので母のアイディアに助けられました。大体翌日には探していたことも忘れ、数日あればひょんな所から出てきますから、それでその場の癇癪を起さずにすみ、童謡を歌えて夜のおもちゃの世界を想像できるなんて素敵なことです。

子供の片付けは生後10ヶ月頃から開始することができます。ものの出し入れを行う発達を活用して片付けをしてみて下さい。また1歳半前後には同じもの同士を仕分けすること行いましょう。すると同じと違うという概念も育ち、算数の土台となる仲間分けもできるようになります。

あるご家庭では衣装ケースを使用して木製おもちゃ・プラスチックや塩化ビニールおもちゃ・紙などの手作り作品に分けてお片付けをされています。これも材質を理解するという深い学びの入り口になります。

この絵本を通して世界が広がりいろいろなものの整理ができることを願います。