遅れてきたカルテットと境界線
名作ドラマ、と名高い「カルテット」
会話の一つひとつを聞き逃したくなくて、
ちっちゃいところまで丁寧に見てみた。
満島ひかりちゃんのキラキラ目と、キュンとした鼻と、その演技が好きすぎて。
あと家森さんの変なとこもめちゃ好きだった・・・
閑話休題
さて音楽家を題材にしている。
ドラマでは、
「プロなのか!アマなのか!」という境界線が何度も描かれる。
「志のある3流は、4流」とか
「趣味にできると幸せだけど、夢にすると泥沼」だとか
音楽家と現実、というテーマのリアリティがすごい。
プロアマの境界線は、確かにあるんだけど、
実際その世界に入ってみると、その線は割と曖昧な気がしていて。
「プロになれないから」音楽をやめる、というよりは、
「才能がないと思ってしまう自分や、その人生が好きになれないから」やめる、
というのが、いちばんリアルな気がする。
「やってる自分が好きか、大切か」ってところが、一番の境界線では?と。
時間は有限だから
自分の優先順位でそれを切り捨てられるくらいなら、それまでの存在、ということなのだろう
ドラマの最終回で、
自分は奏者を辞めた、という人から辛辣なファンレターが来る。
「自分は煙突の煙のような音楽しか奏でられないから辞めた、あれは正しい選択だった」と。
でも、自分と同じように下手っぴな「煙の分際」でありながら、音楽を続ける4人に疑問を感じる、と
こんな言葉が投げかけられるのです。
(音楽を続けることに)
意味はあると思いますか?
価値はあると思いますか?
将来はあると思いますか?
なぜ続けるんですか?
なぜ辞めないんですか?
なぜ?教えてください
上記のテーマの答えは、明確に描かれない。
でも想像するに、あの4人の出した答えは
「仕事でも、趣味でも、夢でも、どれでもいいや。
このメンバーと奏でてる瞬間が幸せだから、それが自分の人生だと感じるうちは
多分うちら、奏でるよ〜(地に足もつけながら)」
って感じなのかな
そんなふうに受け取った。
ロマンスの場面で出てきた
「片思いは夢で、両思いは現実だから」って台詞も
何気にアマかプロか、のテーマに繋がってるような。
音楽に「片思い」(アマチュア)
音楽と「両思い」(稼げるプロ)
の挾間で揺れてた4人
両思いになれても、また片思いになることまある厳しい世界
この先、4人が音楽を続けるかどうかは、誰にもわからないけどねーって感じでドラマは終わってた
音楽は魔物だもんね
その闇の深さも
離れると、すぐ戻りたくなる魔力も
魔物に魅入られた喜び、みたいなものがあれば
みんなミュージシャン
もちろんこれも、今この時点での私の感じ方でしかないですが。
色んな価値観があって
色々な関わり方があってよくて
それも含めて
不思議な世界だな〜と、あらためて思う。
良い表現ををアウトプットしたいんだ!という熱量が原動力
「商業音楽」「大衆音楽」
あれこれ名前は付けられているし、いろんな批評もされるけれど
四の五の言ったところで、聴いてみて好きか嫌いか、それだけで
「人を好きになることって
絶対、裏切らないから」
byすずめちゃん
それは音楽も同じような気がする
ね。ふふふ