笑いの起こる勉強会…①
はなおかIVFクリニック品川 花岡正智院長のお話
『i-wish ママになりたい 不妊症と不育症』より
体外受精の知識をわかりやすく伝えるために日本一おもしろい勉強会を目指しています!
はなおかIVFクリニック品川
花岡正智院長
「これが体外受精についての勉強会なの?」実際に参加すると驚かれるかもしれません。卵子や体外受精についての話の合間、画面には趣味の飛行機の写真あり。
トークには「機動戦士ガンダム」「ドラゴンボールZ」といった人気アニメや米映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の話題が盛り込まれ、約90分の間に繰り返し笑いが起こるのです。
でも、取材中、先生は言いました。「一見雑談と思えることも実は違うんですよ。今日のキーワードは時間です」勉強会に参加することで、今この時間、これからの時間をどう過ごすか。ご夫婦で考える機会になるのかもしれません。
体外受精について知らないのは当たり前。どんな治療かをわかりやすく伝えたい
■勉強会を通してどんなことを伝えたいと思っているのですか?
体外受精はどういうものか、それををわかりやすくお伝えすることですね。
初めて体外受精をするとなれば、「わからない」「知らない」のは当たり前のこと。
それに、からだのなかで何が起こっているかを自分の目で見ることはできません。ですから体外受精の役割として、どの部分でサポートできるのかいろいろな話題を交えながら、わかりやすくお伝えしようと心掛けています。
不妊治療は、どうしても女性がメインで、女性だけのものに思われがちですが、治療には夫婦ふたりの理解、協力が欠かせません。
女性だけが努力してもお子さんはできませんから、普段なかなか病院に来られない男性のために、どんな治療が行われているのかを知ってほしいという目的もあります。
いつ、どんな目的で通院するのか治療スケジュールを知らせることが大切
■勉強会で治療スケジュールについて繰り返し伝えているのが印象的でしたが…。
はい、意図してやっていることです。日々の治療で患者さんとかかわっていて感じるのは、「どんなスケジュールで治療が進んでいくのかを理解し合うことがとても大切」ということです。
大半の患者さんは働いていますので、どれくらいの頻度で通院しなければならないのか。また、何のために、いつ来るのかを知っていると治療がスムーズに進みやすいと思います。
ですから、勉強会では「具体的なスケジュール」と「治療の背景」をお伝えしています。
チャンスを逃さないために体外受精のハードルを下げる
■勉強会で目指していることはありますか?
体外受精は患者さんにとって未知の世界ですから、その入口を開くこと。そして、体外受精を理解してもらい、ハードルを下げることですね。
ハードルが高いまま時間が経ってしまうと妊娠のチャンスを逃してしまうかも…。そういった問題を避けるために勉強会を開いて、必要としている方が安心して体外受精に進めるようにしたいと思っています。 特に男性のハードルを下げることが重要ですね。
女性に比べて男性は少しの情報しか持っていないと感じることが多くあります。女性は「もしかしたら何か問題があって子どもができないのでは…」と理解しているけれど、男性はまず自分に問題があるかもしれないなんて考えもしません。自分たち夫婦に体外受精が必要という実感は持ちにくい方が多いようです。
勉強会に参加されると体外受精のことがよくわかりますから、ぜひ一度来ていただきたいですね。