ネバーランド

子供達と海賊ごっこから「ピーターパン」は生まれた。

正統派海賊を演じるジョニー・デップに注目

今回、ご紹介の「船が出てくる映画」

Finding Neverland

2004年　イギリス・アメリカ映画

●あらすじ

1903年、ロンドン。劇作家のジェームズ・バリは、自身の新作の『リトル・メアリー』の初日を迎えたが、評判はよろしくなく、翌日の新聞でも酷評されてしまう。失意の中でも、日課の散歩に出かけるジェームズ・バリは、そこで無邪気に遊んでいる子供を目にする。 ジェームズは４人の子供達とその母親と親しくなり、毎日のように遊ぶようになる。三男のピーターは物静かな性格で、兄弟とは一緒に遊ばずに一人でベンチに座っていた。ジェームズは一冊のノートを渡し、物語を書くよう勧める。ある日、子供たちがピーターの脚本した演劇をジェームズに見せる。しかし、その途中で子供らの母親が体調を崩すのだった。

●ここに注目！

本作の前年2003年に公開の「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」で、エキセントリックな海賊ジャック・スパロウを演じたばかりのジョニー・デップが主演。ジェームズが仲良くなる子供達の次男坊が、偶然ジャックという名前だ。ある日、ジェームズは片目の海賊に扮して、子供達と海賊ごっこ中に、ませたことを言う次男ジャックを諌めるように「ジャック！」と母親が呼ぶシーンがある。「どっちもジャック♪ふふふ」とニヤけた観客は私だけではないはず。

●ここに船！

まず、オープニング。穏やかな青い海面を舐めるように映していく。視線は少しずつ上がり、ピンクがかった紫の水面、そしてその先にはきらめく摩天楼。時刻は昼と夜のちょうど狭間、夕焼けに染まる空を背景に、ニューヨークの高層ビルたちは艶やかにメイクアップしている。その手前には、ライトアップした船も登場。MIRAMAX映画には、オープニングから船が登場して、ちょっと嬉しい。

話は本編へ。

船が登場するのは、想像上のシーン。前出の、ジェームズが片目の海賊に扮する、海賊ごっこのシーンだ。船も海ももちろん偽物だが。