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筋炎の解説

2021.04.01 11:42

それでは多発筋炎と皮膚筋炎の入院時の検査と治療について見てみましょう。

ではここで入院時の流れを見てみましょう。

まず採血・筋電図・MRIで精査します。

形成外科に対診して、筋生検の日を決めます。

筋生検を行った後にステロイド治療を開始します。

ステロイド治療はですね比較的長くかかることが多いです。なぜかと言いますと、CKが下がってくるまでですね、早い方でも2週間から3週間かかりますので、その後にですねステロイドテーパリングを行っていきますと1ヶ月から2ヶ月程度は治療入院での治療が必要になることがあります。

それで30mgまで減量できた場合は退院することは可能です。

まず病態なんですけども、一言で言ってしまえば免疫ということですね。

ですので免疫に対する治療というのがありますので基本的には入院の流れは検査をして、その後ステロイドなど免疫の治療に入るという形になります。

また多発筋炎の他にもですね、壊死性筋症状、いわゆるnecrotizing myopathyですけども

そういった治療も同様に流れを取ることが多いです。

はいそうですね、筋ジスや、IBM・封入体筋炎ですね。免疫治療は無効ですので、こういった疾患が疑われる場合は、筋生検

身体所見ですけども、まあ主なものとしてですね。

筋肉の症状ですね。筋肉痛ですとか、把握痛ですね

皮膚筋炎の場合ですと、皮膚症状がみられる場合があります。

膠原病内科に比べるとですね、皮膚筋炎の方は比較的入院数が少ないという傾向にあります。

というのはですね関節症状や皮膚症状が先に出た場合は膠原病内科にいかれる傾向がありますので

どちらかというとCK上昇が単独の症状である多発筋炎だったり壊死性ミオパチーの場合は脳神経内科来られるんですけども

その場合に皮膚症状がないということは多いです。

関節症状や、レイノー現象は比較的見ればわかりやすいのでこういったものがないか、ということは確認しておいても良いでしょう。

多発筋炎に用いられる検査ですね、血液検査ミオパチーセットから出すと、良いと思います。

ARS抗体はですね、こっちはオーダーしないと出せませんので、場合によっては追加してください。

ほかに重要なのは、SRP抗体てのがあるんですけど、こっちはですね外注でも測ることができますし、膠原病内科等に依頼すると測ってくれます。

それ以外の検査としては、体幹CTを間質性肺炎のスクリーニングとして取ることは多いです。

筋電図はですね、症状があるところの検査を依頼するんですけど筋生検の候補となってる部位が決まっている場合はそこは避けた方が良いでしょう。

MRIはですね取れる場所が限られてますので今回の筋生検のターゲットになっている部分を中心に撮った方がいいでしょう。

例えばですね、上肢に症状がなくて下肢に症状がある場合はCTと違ってすね、狭い範囲でしか取れませんので

下肢の大腿部に症状があれば、下肢の大腿部という風に指定してもMRIをオーダーすることが大切です。

筋生検は形成外科に依頼します。

鑑別疾患としてはですね、いわゆる自己免疫性の筋炎以外の筋疾患が鑑別となります。

よくあるものしてウイルス性の筋炎というのがありますが、これはですね一週間ほどで自然に良くなるもので、ひどい筋肉痛あるんですけどもあまり重篤感がないという特徴があります。

ですので、入院して来られないことが多くはないですね。

あとはですね、筋ジスは、いわゆる成人の場合ですと肢体型筋ジストロフィーですけどもこういったものであったりとか封入体筋炎といったものもCK上昇で入院することあります。

CKの上昇はですね大体、3桁で軽度です。

あと年単位の進行ですので病歴とCKの情報があればある程度は区別することができます。

あと重症筋無力症ですね、こちらもCK正常ということから区別ことはできます。

詳しい事は表11を見ていただけるとわかります。

治療はですね、筋生検を行った後にステロイドの治療が始まります。

通常は三日間のパルスをした後内服治療で後療法して減量していくということが行われます。

反応が十分でない場合、IVIGを追加したり、免疫抑制剤を追加することがあります。

安静度ですけども、CKが高い間はあまり積極的には移動しない方が良いと思いますが下がってくればリハビリとも可能です。

治療の効果のモニタリングはCKで行います。

通常パルスによく反応しますと約1週間程度でCKが半分程度に減少していくんですけどもこれがうまくいっていない場合はCKは横ばいになりますのでその場合は治療の追加を考えます。

ではここで入院時の流れを、もう一回見てみましょう。まず採血・筋電図・MRIで精査します。

形成外科に対して筋生検の日を決めます。

筋生検を行った後にステロイド治療を開始します。

ステロイド治療はですね、比較的長くかかることが多いです。

なぜかと言いますとCKが下がってくるまでですね早い方でも2週間から3週間かかりますので

その後に、ステロイドテーパリング行っていきます。

1ヶ月か2ヶ月程度は治療入院での治療が必要になることがあります。

それで、30mgまで減量できた場合は退院することは可能です。


解説はこちらの本の内容に沿っておこないました。


関連したページ

ミオパチー

筋生検準備


外部リンク

皮膚筋炎の皮膚所見(外部リンク)

病歴・身体所見のところに、皮膚症状の写真が出ている

壊死性ミオパチーの総説(外部リンク)

疾患の解説から治療の例までのっている