神奈川県公立高校入試2021難問ランキング数学編!教科別正答率の低い問題特集
さぁ、前回の英語に引き続き、神奈川県公立高校入試難問ランキング、今回は数学編です。
各教科の問題はこちらのページをご参照ください。実際の問題を開いて見ることでより楽しめるかと存じます。
数学正答率ランキング
1位 3.4% 問6(ウ) 空間図形 展開図などで長さを求める
2位 5.6% 問4(ウ) 関数 条件を満たす座標を求める
3位 7.8% 問3(ア) 平面図形 条件を満たす線分の長さを求める
4位 11.9% 問5(イ) 確率
5位 32.9% 問3(エ) 資料の散らばりと代表値
昨年と顔ぶれは似ていますが、正答率は全体的に少し上がっている印象ですね。以下が昨年のものになります。
1位 0.5% 問6(ウ) 空間図形 三平方の定理
2位 3.9% 問4(ウ) 関数 面積比
3位 5.1% 問3(ウ) 平面図形 図形の面積
4位 12.3% 問5(イ) 確率
5位 20.8% 問3(エ) 反比例
やはりBIG4とも呼ばれる「平面図形」「空間図形」「関数」「確率」の難問が並びますね。上位校目指す子達でもここを全問正解するのは至難の業でしょう。時間もあるしね。
それでは一つずつどんな問題なのかを見ていきましょう。詳しい解説を見たいという方は、『【2021年度数学】神奈川県公立高校入試問題分析と解説(令和3年度)綺羅星の数学編』をご確認ください。
まずは堂々の第1位。空間図形の問題です。
まぁ、やはり難問ですね。例年に比べて「道筋さえ見えてしまえば計算は楽ちんだった」という声もありましたが、最後の最後にあるこの場所でその道筋を見つけられただけでも大したものだと思います。
2位はこれもベテラン組の関数。一次関数と二次関数が混ざって、しかも比や長さの求め方など様々な知識を使います。やはり難問です。
この辺りは飛ばして最後に解く人も多いのかな。良いか悪いかは置いといて、特色検査と同じく「できるところから解く」というのは神奈川県入試において大切なことですね。
3位はこちらも安定の平面図形。最近は問3に「大問集合」のようにバラエティ豊かな問題が集まる傾向がありますね。
この「高さが同じ三角形は底辺の比がそのまま面積比になる」って神奈川県好きですよね。
4位は昨年同様確率。とにかく文字が多くて読むのが厄介ですが、もうそろそろ受検生達も慣れてきたでしょうか。
確率のコツはとにかく図を描き手を動かすことです。
5位は資料の散らばりと代表値。
縦軸が相対度数というなかなか見慣れないグラフでした。ちょっと面倒ですけど、意味さえとれれば解答しやすかったのかなと。ただ、スムーズな情報処理は必要ですね。
ここでも総評をして締めましょう。
数学入試問題総評
英語に続き、数学も合格者平均点は上昇。100点満点になった2013年度からの中でも、「100点満点初年度」「マークシート初年度」に次ぐ平均点の高さとなりました。
まぁ、これもコロナの影響でしょう。難易度調節苦労されたかと思いますが、今年に関してはこの辺り(もしくはもう少し難しいぐらい)がベストだったのではないでしょうか。
難問の正答率が上がっているのは、受検生達が神奈川県入試レベルの問題に慣れてきたこともあるでしょうか。みんなの頑張りです。グッジョブです。正答率0%台の問題はありませんでしたからね。
もともと数学という教科は、英語とは逆で、正答率が高い問題と低い問題がはっきりしているので、みんなの点数が真ん中寄り(平均点寄り)になりがちな教科です。今回は上位層が頑張って点数を引き上げたって感じでしょうね。
ただ解けるだけでなく、スピードも求められる数学。きつい教科に変わりはありません。でも、実は特色検査の良い練習にもなるのです。
その理由は、「判断力」が求められるから。今年の数学や特色検査を見ると、自分のできそうな問題を判断して優先順位を決めて解くという「情報処理」が高得点の重要な要素です。今の形式である限り、その目は養っていかなければならないでしょう。
ただ、普段の練習ではじっくり問題と向き合うことが大切です。1時間でも2時間でも1日でも1週間でも、問題と向き合う経験というのは大事です。そこから多くのことが学び取れます。そして、普段からじっくり考えることに慣れておきながら、本番前には目を養う練習をするといいということですね。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
本当は「思考力」を測りたいはずなのにね。