音楽、そして地球。いのちへの賛歌と
角松敏生が、なんちゃってミュージシャンを
していた20代から30代には、日本だけでなく
世界に、音楽が溢れていた。音楽には
『国境』とか、『人種』とか関係がなく
『地球』があり、『人間』が生き
様々な『いのち』の生きるフィールドで
喜び、分かち合い、泣き、もがき、苦悩し
往くなかで、生き、進化している姿を見つめ
それを取り巻く集合体に繋がる風景画…。
この現代における人々の生命を、平和とか
愛なんて言葉では語り尽くせない程に沢山の
いのちや人々が生まれ死に、生きていくなか
『音楽』は、人々に『今』を語り
『たましい』を伝え、『生』を露わにし
『刹那』を突きつけ、『死』を見せては
『幸福』への片道切符になり、いつしか
『忘れ得ぬ人々』と、『愛しき時代』の
記憶に自らを置いてくれる、そんな世界…。
知らぬ間に白髪頭になり、杖をつき、腰を
曲げ、ベッドに寝たきりになるかも知れない
人々に、音楽は『未来に出会うであろう人』
へと、その風景や、その穏やかたる微笑みや
至福の瞬間を、記憶にし生まれくる新しき
いのちへの贈り物とし、地球に残してくれる
だろう。幸せなんかに迷う理由はない。今を
ここにいて、ただまっすぐに前を見すえて
黙って、胸の高鳴りや静寂なる夜の闇のなか
生き生きていく人々のいのちが、息をしては
吐き、ため息をつく真夜中に地球と静かなる
宇宙の息吹に、世界じゅうから美しい音色を
伝えてくれるに違いない。
地球は、ただそこに在って、人間の鼓動に
人間の耳に、人間の心に美しきメロディーを
奏で、小さきいのちに語りかけるだろう!?
生まれ来たことへの賞賛に、楽器たちが
音符を運んでくれる。聴いてごらん。
あなたの耳に入る音の数々を。耳を澄ませ
あなたの大好きな場所で、聴いてごらん。
地球は、こんなにも優しいことを
大切な、大好きな人々と一緒に感じてごらん。
聴いてごらん。あなたの傍らにいる大切な
人の胸の音。大好きな人々の笑顔のそばで。