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塩田バレエスタジオ Shiota Ballet Studio

源氏物語

2021.04.02 02:59

せっかく久しぶりに過去の作品を観たので、反省会というより、思い出話


また、昔話です。

ごめんなさい。


紫のゆかり〜源氏物語より2000年の作品。


源氏物語という平安時代の物語がある事は子供の頃から知ってはいましたが、最初に内容に触れたのは

沢田研二さん主演のお正月に放映された、ドラマでした。後に知った事ですが、脚本が向田邦子さんだったらしく、とてもわかりやすく、まとめられて、美しい源氏の恋愛ドラマになっておりました。

その時印象に残ったのは、いしだあゆみさんの夕顔でした。


やがて、高校生となった私は、古典の時間に源氏物語を学ぶこととなります。

紫の上の

「犬童が雀を逃した」

と泣く下りは授業で学んだ場面です。


高校時代、同級生の中に邦楽(琴)の先生のお嬢さんがいらっしゃいました。クラスも一緒の年もあり。部活も一緒、登下校のバスも一緒、芸事の家という環境も似ていたのもあって、仲良くしてもらっていました。

彼女が、ある時部活(文芸部といっても、普段はバトミントンしたりして遊んでたのだけど)の冊子に

六条の御息所の謡の現代語訳を作品として載せました。


なんとなく、いつか、源氏物語をバレエでできたらなあ。


そんな事をふと思ったのは、この頃でした。


やがて、時はたち私は塩田バレエスタジオで子供たちの指導をしはじめました。その中で、発表会の中でドラマティックな作品を作り始めます。


学芸会みたいで子供たちには好評でした。

最初は子供の為の作品でしたが、1998年の

「Marmalade〜もう一つの人魚姫の物語」

から、大人の方にも作品に参加していただきました。


そして、次の発表会の2000年に源氏物語を創る事としました。


幅広い年齢層、(老若男女?)

主要な役を踊れそうな人のこと。

レベルもばらばら。

大人も子供も出演してもらい、さらに、ある程度の見せ場をつくらなければいけない。



そんなミッションの中で閃いたのが、高校時代にいつかバレエ 作品にしようと思った源氏物語でした。


一応、瀬戸内寂聴さんの源氏物語を拝読しましたが、多くのお話のなかで選んだ場面は、葵の上と御息所と紫の上。いちばんかみくだけている場面でした。夕顔も初めは盛り込もうかと思っていましたが、全体を考えたこの時点でなくなりました。


いつもの事ですが、音創りには一番時間がかかります。でも、そのおかげで、音ができる頃には、自分の中で、全体のイメージができあがります。


源氏物語は和を感じさせる曲を何曲か選びました。和を感じさせる曲となると、自ずと現代音楽になってしまいます。少しコンテンポラリー寄りにした場面は音との兼ね合いもありした。


振り返って21年ぶりにみますと、当たり前の事ですが、バレエの動きは西洋の動きだなあ。と思いました。和物は難しいです。

一方で、子供たちの場面は明るい、踊りやすい曲にしました。

子供たちの為の紫の上のお寺のシーン。

雀を捕まえる罠の籠をあちらこちら、知子先生と探しにいきました。

犬童が雀を逃した

ですが、同じ学年の子は猫童にしました。

童たちも、逃げた雀もちょっとずつ一人で踊る場面を作りました。


画像の寝所の衣装。

レッスン前、レオタードにきがえてスタジオに向かうばかりの私に。

「寝所の場面の衣装どうするの?

考えてあるの?時間ないからここに書いて!」

「時間ないよ」

っていいながら、なんとなくイメージしていたものを具体的に絵にしながら

「ここはこうして帯みたいにして、袖はこうして、こうしたら着物みたいに見える衣装ができない?」

「あきはどうするの?」

「後ろ開き」

ほんの数分、手元にあったメモ用紙に4Bの鉛筆で書いた汚い絵が、母のパターンでこんな衣装になりました。


衣装制作を引き受けてくれた、母(知子先生)はこの時の大変さが余程だったらしく、ずっと周りに

「那於子は衣装に凝るから、源氏物語の時は大変で。。」て言っています。

まあ、十二単も色々調べてお衣装にしたからねぇ。

これも下手な絵を描けば、母が形にしてくれた幸せな時代。枚数が多くなったから大変でしたが。

源氏や、修験者の被り物とかも、作ってくれたのは母でした。

(私がいない間に捨てちゃったけど) 


それから、場面ごと、同時進行で振り付けていくわけです。


そして、画像のシーン

御息所さんに、

「必殺仕置き人になったつもりで」

とか言いながら振り付けていました。

このプログラムの表紙(サンプル)の雰囲気をいれたいな。そう、思った時に閃いたのがこのポーズ。


本番の動画を見ると、よろめく葵の上。襲いかかる御息所。レッスン場では見れない舞台の上の表現の奇跡が起こっていて、ダンサーさんに助けられました。


美術さんにもむらくもを作っていただきましたっけ。


しかし、タイトルからして、間違ってるし。

振り付けも洋風すぎて、あまり、良い振付とはいえないです。

だいだい、この時代二人で寝所行かないでしょ?

作品としてなら、Instagramにも書きましたが、あれこれ入れずに寝所のシーンだけでよかったなとか、もう少しコンテンポラリー寄りでも良かったなとか。

昔の私にダメ出しです。  


スタッフさんに

「何故今源氏?」

「高校生の頃から、源氏物語をバレエにしたいと思っていて、人材が揃っていて、今ならできると思ったから。」  

源氏物語をバレエにする、チャンスは逃さなかったけど、当時の私には、まだ早かったようです。


スタッフの皆様

自分で繋いだとはいえ、聴きやすい作品にしていただいたのは、音響さんのお陰です。照明の御原さんは、場面に合わせてドラマティックに盛り上げてくださいました。短い時間での舞台転換。

宣伝美術とその手配等様々な事。そして、母の衣装。ダンサーたち。本当に皆様のおかげでした。ありがとうございました。


どんなに自分が前を向いてまっすぐ進もうと思っていても、人生はうまくいかないものです。


少し形を変えてでも、皆様にまた、観ていただく日が参ります様に。