集中力の使い方大全。小学生や中学生にも知ってほしい集中力の三大原則
本日のテーマは「集中力」です。
勉強、お仕事、スポーツ、何事にも集中力というのは必要ですよね。同じことをやるでもこれによって精度や成果が変わるわけですから、集中力を制するものが◯◯を制すると言っても過言ではない気がします。
そんな集中力に関して今から述べることはあくまで個人的な意見なのですが、これまでの指導の中で非常に役に立っている考え方でもあるので、本日は一つ一つ細かく共有していきたいと思います。
題して、「集中力の三大原則」。早速一つ目から参りましょう。
集中力にはタイプがある
一つ目の原則は、「集中力にはタイプがある」。
どういうことか、詳しく説明していきましょう。
集中力と一口に言っても、好き嫌いと同様、各々が持っている集中力には微妙に違いがあります。
それをわかりやすく表している表現が集中力の質(タイプ)です。僕の好きな「左利きのエレン」という漫画ではこの考え方が非常にわかりやすく紹介されています。原作者の方のnoteから引用してみたいと思います。
まずは結論から申し上げましょう。集中力のタイプは以下の要素で決まります。
集中の「深さ」✖️「長さ」✖️「早さ」=集中力の質(タイプ)
「深さ」には深い↔︎浅い、「長さ」には長い↔︎短い、「早さ」には早い↔︎遅いの尺度があり、その3つの掛け算が集中力の質になるそうです。例を見ていきましょう。
もちろんどれがいいどれが悪いという話ではなくて、大事なのは自身の特性を掴むことです。例えば、「浅い・長い・早い」の人と「深い・長い・遅い」の人では得意な行動も大きく異なります。
自分の特性を掴み、そのタイプにあったトレーニングをしていくことが大事と綴られていくわけですが、もちろん小学生や中学生にここまでを求めているわけではありません。今はこういう考え方があるということだけ知っておいてもらって、人と自分は違うんだということだけわかっておいてくれればいいです。
みんながみんな同じじゃないということ、これが大切なことです。そして、だからこそ自分を知るために、自分と向き合うことが重要なのです。
集中力は減る
二つ目の原則は「集中力は減る」ということです。
最近よく本や論文などで目にする言葉に「Will Power(意志力)」というものがあります。
「意志力」とは、 自分をコントロールする力のこと。この力は、筋肉と同様、量に限りがあり、使うと減って(疲れて)いくそう。そして、やっぱり筋肉と同様、鍛えることも可能だということです。糖分をとって回復させることもできる。
僕の考える集中力は、まさにこれに近い意味合いです。近年の研究では意志力は減らないという見方もあるようですが、僕の考える集中力は減っていきます。
まず一つ目の原則に戻りましょう。集中力は人によって違います。もちろんその総量も異なります。100の人も120の人も1000の人もいるということですね。もちろんトレーニングで伸ばすこともできます。
そこから行動する度に、集中力は減ったり回復したりしていきます。嫌いなものに触れれば集中力は減りますし、好きなものに触れれば集中力は増します。疲れれば集中力は減るし、しっかり睡眠が取れれば集中力は回復します。
勉強においてもお仕事においても大切なことは、集中力の無駄遣いをしないということです。
例えばスマホを近くに置いたまま勉強していませんか?それが鳴ったり振動したりする度、あなたの集中力はどんどん削がれることになります。誰かとLINEなどでやり取りしていれば当然そちらにも意識は向くわけですから、湯水の如く集中力は減っていきます。
ノートを読みづらい小さな字で書いたり、汚く書いたり、図や式を書かずに頭の中で考えを広げたりするのも、自身の集中力をガンガン減らす要因です。あなたが無尽蔵の集中力を持っていれば話は別ですが、わざわざ集中力を減らす行為を自ら行うのは得策ではないでしょう。
勉強が好きという方は珍しいですが、そういった感情も集中力の増減を大きく左右します。嫌いなことをやるときは慎重に。なるべく他の負荷をかけないようにしましょうね。
もちろん健康も大事です。睡眠不足で集中力を保てる人はなかなか存在しません。よく食べ、よく眠り、そしてよく学びましょう。
え?スマホを遠ざけたり、健康に気をつけたり、ノートをきれいに書くいたりするのは面倒くさい?あらま、そうですか。
同じことをやるなら、集中力が高ければ高いほど多くのものを得られるわけですから、長い目で見ればそっちの方が断然楽なんですけどね。それでも成果を出せるというのなら、どうぞお好きに。
集中力の使い方は工夫できる
最後の原則は、「集中力の使い方は工夫できる」ということです。
iPhoneを作った天才スティーブ・ジョブズは、同じ服を大量に買い、毎日同じ服で仕事に向かったといいます。決断には大きな意志力を割きますからね。その行動からは、服選びではなくて大事な決断に力を使いたいというジョブズの意志を感じます。
集中力も同様に、使い方を工夫することで、日々のパフォーマンスを向上させることができます。効果的だと思われる工夫を箇条書きにしていきましょう。
- 視界をコントロールする
- 決断の回数を減らす
- 頭の中でやらない
- すぐやる
- 最高の睡眠をする
- 自分と対話する
一つずつ説明していきましょう。
視界をコントロールする
前述もした通り、勉強中にスマホや(あなたの好きな)ゲームや漫画を視界に入れれば、あなたの脳はたちまちそのものに気を取られ、2倍以上の速度で集中力を減らしていくことでしょう。
でも、人間とは不思議なもので、視界に入らなければいつの間にか忘れてしまうものなのです。これを利用しましょう。
誘惑は視界に入れない。これは集中力界の重要な掟です。人間誰しも誘惑には勝てません。だから、距離を置きましょう。戦わなければ負けることもありません。
また、人間の脳は常に働き情報を処理していますから、勉強中は必要なもの以外なるべく頭の中に入れるのをやめましょう。簡単です。見るべきものを見て、それ以外は見なければいいだけです。
あと、上を向いたりするのも集中力を切る原因になりますのでご注意を。
決断の回数を減らす
先程のスティーブ・ジョブズの例でも分かる通り、人間決断には大きなエネルギーが必要です。集中力も然りです。
勉強も、やっている最中よりはやるかやらないか迷っている時が一番エネルギーを消費します。だから、やると決めて動きましょう。勉強は習慣が一番という話をよく耳にすると思いますが、集中力の確保のためにも習慣を作ることは最適なのです。
頭の中でやらない
これも前述の通り、余計な集中力を使わないための工夫です。だいたい紙とペンがあるわけですから、彼らにできることは彼らにやってもらいましょう。わざわざ貴重なあなたの集中力をそこで大量に使う必要はありません。
図や表を書き、式は細かく書き、丁寧に書き、頭の中はいつでも本当に必要なことだけに集中できるようにしておきましょう。
すぐやる
『今楽をするより未来での楽を選ばないと損をしてしまうかもしれない理由』の記事にも書きましたが、やるべきなのにすぐにやらなかった行動って、ずっと頭の中に残り続けて、コツコツ集中力を削っていくんです。怖いですよね。
残した洗い物。返信していないメール。やり残したタスク。解きかけの問題。彼らは無意識の中に留まって、あなたの集中力を蝕んでいきます。未完了課題は頭に残るのです(ツァイガルニク効果と言います。CM前を大事なところで終わるのもこの効果を狙ってのこと)。
だから、基本やるべきことはすぐにやりましょう。集中力の使い方が上手な人は、大体みんなこれができています。メンタリストのDaiGoさんもそれがいいと言っていました。
最高の睡眠をする
「最高の睡眠ってなんだよ」と思うかもしれませんが、それでいいのです。狙ってください。考えてください。それが最高の睡眠への第一歩です。
要は、健康でいましょうということです。元気じゃないときは集中力もへったくれもないですよね。まずは健康が一番。夜更かしはいけませんよ。大体の勉強の勝負は朝に始まりますし。
自分と対話する
さぁ、ここまで長々と述べてきましたが、これが最後です。どうでしょう、ここまで読むのにだいぶ集中力削られたのではないですか。
果たしてどれぐらい削られたのか。そもそも最初はどのくらいあったのか。どこかにメーターがあるわけでもないですし、そもそも集中力って人によって違うものなわけですから、その答えは誰にもわかりません。でも、自分なら、もしかしたらその答えに近づけるのかもしれません。
だから、自分と対話し続けましょう。どんな時に自分が元気で、どんな時はパワーが発揮できなくて、どんな方法が有利で、どんな状況は不利なのか、日々日々行動や体験の中で自分と対話して、自分オリジナルの正解を見つけにいきましょう。経験を財産にしましょう。
それを続けていくと、多くのデータが集まって、自分をコントロールしやすくなります。それは人生において大いに役立つ、自分史上最高の武器になりますよ。
どうかあなたが集中力を活用して、やりたいことをやれますように。
今ちょうど集中力が切れたので、この記事はここで終わりにします。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
集中力の使い方が下手くそな人はエア勉強しがち。