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さいたま自死遺族の集い*星のしずく

続*明日の話

2021.04.09 07:47

明日……あした、あす、みょうにち。


(まんま漢字を見ても)

明日……“明るい日”


(ウィキさんを覗いてみても)

「明日」という語には、時間的経過のみならず、希望的観測を含むニュアンスがある。




娘を自死で喪って、私に『明日』は無くなっていたんだと思います。


明日どころか、今日一日、いや只今息をしているのでやっと、一秒先さえ生きていけないという絶望感、意識を失ったらラクなのにそうもいかない精神的苦痛の最たる惨い状態が続く日々…時間の連続。


それでも息をしていれば、時間はとりあえず経っていくものですし、無常にもこの世のものは自分を含め、同じ状態でいることこそ難しく、変化し続けていくんですね。



私なりに踏ん張り続けて数年、無くなっていた『明日』が、再び私の前に現れたと、意識して言葉に書きだせたのは、『明日の話』という2020年1月のブログ記事ででした。


亡き娘の手紙(遺書)が、郵送で届けられていた二人の親友さんたちのお話。

事後から毎年弔問にいらしてくださるのですが、高校卒業後の未来のお話を聞く中で、私にも『明日』をお裾分けしてもらえたという感じだったのです。

お二人のうち一人、美術に特化した高校へ進学していた親友さんが、ご自身の卒業作品で亡き娘をテーマにした絵を描きます!と語ってくださり、少し先の『明日』を待ちわびる楽しみが、この私にももたらされたのですね。


けれど、その後コロナ禍に突入したので、その年の受験生や就職活動をする学生さんたちは本当に大変だろうなと、いつも心のどこかで気になってはいました。

こちらから連絡を取るのはかえって気持ちの負担になるだろうと考え、とにかく元気で生きていることだけを願い、亡き娘の仏壇に掌を合わせていましたが。



そんなある日、やっと先日、一人から連絡が入ったのです。

この春、念願だった都内美術大学へ合格したとの朗報です。

私はパート先に向かう電車の中でそのLINEを目にし、涙と鼻水でマスクを汚す(;´Д`)変なオバサンになってしまいました。


聞けば、お二人ともそれぞれ都内の大学への入学式を終えたばかりとのこと。

嬉し涙と、亡き娘を偲ぶ涙が入り混じる4月。

高校卒業作品展パンフレットに掲載されている、亡き娘をテーマに描いた油彩画を見せに、お二人でうちに来ていただけるということです!が……


それを見たら『明日』の楽しみがなくなっちゃうな?


いやいや、

彼女の卒業作品の説明文を先に読ませていただきまして、明日のその先にある世界まで、希望としてお裾分けしてもらえました。


📷親友Nさんのお母様より添付送信していただいた、作品名とメッセージ。


大切な人達がこういう風に過ごしていたらいいなと思い、
そんな世界を描きました。
どうか、そこが暖かくて、美しく、
一切の苦しみも悲しみもない、
貴女が貴女らしく笑える、
そんなところでありますように。



かなり大きいサイズらしいです。

どんな絵なのかは、まったく想像がつきません。


突然の悲報に、心を押しつぶされそうな時期が親友さんたちにもあったと思います。

時間をかけ、悲しみを昇華させて、このような気持ちを込めて描いてくださったことに、ただただ感謝しかありません。


明日の話の続き、その先にある希望の祈りをありがとう。

今を生きるお二人と、先の世界の『祈り』に会える、今月下旬を心待ちにしています(^^)。

星のしずく*管理人




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