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ラム肉祭り。〜行者にんにくの醤油漬け〜

2021.04.18 11:09

ツイキャスで大泥酔した私が語っていたが、今一度声を大にして言おう。

ラムしゃぶしゃぶが食べたい。

めちゃくちゃ食べたい。

存在を認識してからというもの、じわじわと興味を惹かれており、気がつくと"ラムしゃぶしゃぶ"で検索をかけている。

先日寝不足だったのも、ラムしゃぶしゃぶについて調べていたせいである。

ラムしゃぶしゃぶが食べたすぎて、まさに夜も眠れない。

もはや恋では。

大抵のお店が食べ放題になっているのだが、そこまで大食いでもないのでセットの野菜などをつけられても食べきれないであろうこと請け合い。

でも残したくない精神がすごいので、全部食べようと頑張って最終的にあんまりお肉が食べられない未来が目に見えている。

でも一食分と食べ放題コースの値段が大差無いし、ラム肉を心置き無くむしゃむしゃ食べるなら、食べ放題の方がお得と思う。

薄切りなので、2、3枚まとめて掴んでさっとお湯に潜らせるだけで食べられるという、ラムしゃぶ肉。

レア肉好きとしては見逃せない料理である。

だがやはりなるべく安価で済ませたい。

あとそもそもの食べ放題の条件が2名からなのだ。

通常メニューも、大体2名様から承りますの表記。

なんなん?

ぼっち差別、ひどくない?

以前りなちゃんが雲丹海老しゃぶ鍋食べたすぎて2人前頼んで食べたと言っていた。

もはやそれしか道はないのか。

もうラムしゃぶに洗脳され過ぎて、北海道の往復格安航空券まで調べ始める始末ですよ。

空港から札幌都心部までの距離でビビる。

遠くない?

Googleマップで徒歩の距離検索して、所要時間1日超えたの初めてなんだけど。

笑った。

北は栃木の那須高原までしか行った事のない私。

未知の領域過ぎる。

でも1人旅好きな人間なので躊躇はあまり無い。

北海道で、ラムしゃぶ。

食べてーい。

ジンギスカンも、うまい寿司も、食べてーい。

ごはんの美味しい土地へ旅行、いいなあ。

私の取り柄、食欲くらいだし。

働き出したら、数ヶ月に一度1〜2万円の趣味を持つのも有りだなあ。

1人アウトドアも気になるけど、虫こわいし、火起こししたら自分燃やしそうだし、やはり旅行が良いかな。

そんなこんなで、ラム肉に取り憑かれた私。

夜無善寺でビールの日だったが、日中ラム肉を買いにハナマサへ。

手軽さよりも安さを重視した結果、やはり自炊に行き着いた。

交通費は敵だと思っているので、歩いて片道30分強。

事前に電話でラムしゃぶ肉ありますか?と問い合わせたところ、

「売り場にはかなり出ていますよ。」

との事。

「本当ですか!ありがとうございます〜!!」

と半ば大袈裟過ぎる喜び方をしたのだが、電話口のお兄さんが、お待ちしております!とテンションを合わせてくれた。

嬉し恥ずかし、お心遣い。

良い店員さんに接客されると、幸せはこうやって作られるのだなといつも思う。

私も、ふとした一瞬の関わりで、ほっこりできちゃう人間になりたい。

さて肝心のラムしゃぶ肉。

冷凍ケースに入っておられた。

300g780円。

足りるのかな、食べ放題行く事考えたら全然安いしふたパック買っちゃおうかなと思ったが、今回は導入なのでひとつにしておく。

ラムしゃぶにピッタリだというにらが50円だったので、一緒に購入した。

無善寺行く前に食べようか悩んだが、時間を気にして食べるのは嫌だなと思い、我慢。

その代わりと言ってはだが、味噌ラーメンとラム焼肉を食べた。

焼肉用ラム肉が値引きされていたので、これは買うしかないなとラム肉用のたれと一緒に購入。

ラム独特の風味に悶絶。

うまい。

うますぎるぞ、ラムちゃん。

これを食べた後、こたつで居眠りしてしまい、いちごナンを買いそびれましたとさ。

業務スーパーの激安袋麺、にんにくと調味料と野菜たっぷりで超美味いんじゃ。

無善寺に着いた時は、ラーメン+昼寝の余韻とラムしゃぶ肉が家にある喜びとでぽやぽやしていた。

セロトニンがたくさん出ていました。

そして、大泥酔からのツイキャスからのこたつで寝落ちの黄金コース。

目覚めたらこの状態。

ひどい有様とはこの事か。

なんで机を移動させたのか謎で仕方ない。

模様替え後初のツイキャスだったのだが、映り込んだ背景が気に食わなかった様子。

おかげでカーペットがズレズレ。

ツイキャスの最中にラム肉焼いて食べたみたいなんだけど、全然記憶にない。

焼いてる間、配信の画面から姿消してたってこと?

どういうこと?

酔っ払いのする事はわからんちんだな。

私のツイキャス大体泥酔していて、動物の生態をみる隠しカメラみたいでうける。

整いました。

アル中後とアル中前の逆ビフォーアフターみたいになってる。

やはり人間、ある程度シラフじゃないと快適な日常は送れんのだよ。

最近の私、えらい。

昼間は二日酔いでへろへろへらへらしていたので、夕方ようやくきちんとごはん。

焼肉用ラムを野菜炒めで戴く。

ラム専用たれは、ラム肉あまり食べた事がないのできちんと口にしてから創作しようと購入した。

本家を知らねば作り出せないですからね。

甘めでコクのある焼肉タレという感じ。

うまし。

キムチもとても合いました。

ラム肉が美味し過ぎて、ひと口目で壁に貼ってある観音様の写仏に手を合わせて美味しいです、美味しいですありがとうございますと感謝を述べた。

まだ若干酔っ払っていたのでしょう。

でもそれくらい感激だった。

私は食べるのがとてもゆっくりなので、途中ラム肉が冷めてしまいレンジで温め直して食べた。

ラムは独特の脂感がうまみのポイントなようで、冷めてしまうとなんというかコレジャナイ感が出てしまう。

アツアツにしたら、脂の甘みが引き立って美味しさが復活した。

料理によって美味しい温度、あるよね。

温かいうちに食べるという意味では、ラムしゃぶはラムの美味しい食べ方としてとても有効なのではと思った。

期待が高まる。

そして、夜。

眠れぬ程恋焦がれたラムしゃぶしゃぶが、遂にこの口に。

ドキドキ。

いつもは二口コンロで作って食べるのだが、気分を味わうべくきちんとカセットコンロを出した。

お野菜もちょっとお店風に盛り付け。

テンション上がりますな。

かたい野菜から順に入れていく。

安くなっていたので買った行者にんにくをにらとMIXしてIN。

最高の組み合わせである。

肝心のラムしゃぶはというと、めっちゃ美味しい。

柔らかなお肉は、やはり火を通し過ぎず、サッとお湯にくぐらせて食すのがよい。

たまらんわい。

ラム専用たれもあったが、やわらかぽん酢とごまだれ+ラー油で戴いた。

両手に花ならぬ、両手にたれ。

至福じゃ。

ラムしゃぶも焼肉同様、感動して観音様に手を合わせた。

ラムちゃん、生まれてくれてありがとう。

そして生きててよかったです、神様。

シメのラーメン用中華麺を買ってあったのだが、満腹になってしまい断念。

ラムしゃぶ肉は半分弱でストップ。

やはりそんなに食べられないな。

焼肉よりしゃぶしゃぶの方が満腹になるのが早く感じるのは私だけなのだろうか。

野菜も食べてるせいかな。

これだったら食べ放題じゃなくて自宅ラムしゃぶでもいいかなあ。

でも上げ膳据え膳で、なんかよくわかんないタレとか調味料とかデザートとか出てくるの、楽しいじゃんね。

いつかラムしゃぶ食べ放題にも行きたい。

めり乃というラムしゃぶのお店がラムとタンの食べ放題をやっていて、すごく心惹かれている。

タンしゃぶも食べた事ないんだよな。

タン、めっちゃ好きなんやが。

新宿の老舗ラム焼肉も行ってみたい。

私の胃袋のキャパ、せめてあと1.5倍あればよいのに。

そんなわけで、昨日食べきれなかった分で、ラムしゃぶ2日目。

連日ラムしゃぶできるとか、最高か。

そう考えると、一度にたくさん食べられなくても良いのかもしれない。

根本的に、食べ放題とか外食が向かない体質なのか。

自炊好きだからいいんだけどね。

前日の教訓を生かして、野菜は少なめでお肉と麺を食べることに。

ちなみにスープは昨日の残りを取っておいた。

めっちゃいい出汁出てますからね。

本日は、昆布ぽん酢に柚子胡椒でさっぱり戴いた。

柚子胡椒のさわやかさが、ラムの甘みとマッチして美味。

窓開いてるのを忘れて、

「うまい」

「食材に携わってきた全ての自然と人々に感謝」

「最高か」

などと独り言言いまくっていた。

お隣さんに聞かれていないことを祈る。

業務スーパーの中華麺を別の鍋で下茹でしてシメにIN。

塩と胡椒と柚子胡椒で味を整えた。

これもまた美味。

じゅんじゅん春のラム祭り、これにて終了。

鍋に入れた行者にんにく。

この時期限定の山菜。

春の風物詩ですな。

にんにくではなくネギの仲間。

しかし、にんにくに負けず劣らぬ強烈なにんにく臭。

ダムダム団のじみちゃんがにんにくお腹痛くなっちゃうから食べられないのだが、行者にんにくなら大丈夫なのでは。

試食提供できる機会があればいいな。

収穫まで5年から7年かかるという、この行者にんにく。

他の野菜に比べてボリュームは無いのだが、年数が掛かっているせいもあるのか、替えの効かない美味さ。

貴重なのでお値段も少しお高い。

今回は高野青果でひと束180円だった。

めちゃ安。

洗ってキッチンペーパーで1枚ずつ丁寧に水気を拭き取る。

百合根も年月のかかる野菜だが、私はこの手の話を聞くと思い入れしてしまう傾向にある。

何年もかけてようやく美味しく食べられるようになるって、最高にドラマチックやん。

葉の隙間から登場したおチビちゃん。

かわいい。

これから芽を出すところだったのだろう。

この子もちゃんと使います。

熱湯消毒した瓶を綺麗に拭き上げ、5cmくらいに切った行者にんにくを詰めてお醤油をたっぷり注ぐ。

行者にんにくの醤油漬け、完成。

冷蔵庫に入れて2、3日で食べ頃。

半年〜一年くらい保つ。

一度茹でてから漬ける作り方もあるのだが、やはり生のライブ感を味わいたいのでそのまま漬け込んだ。

香りの移った醤油がこれまた美味で、チャーハンなどの調味料としても使っていける。

冷や奴にかけても、パンチがあって美味しそう。

この醤油にプロセスチーズを漬けても絶対美味しい。

梅酒瓶くらい漬けたい気持ちだが、冷蔵庫に入らないし、そんなに売ってないからね。

はやく食べたいぜ。

年数かかる系の食材好きだし、寝かせて作る系の料理も好き。

パンチェッタとか干し肉とか。

熟成させる行為が風情を感じさせて、トテモ良い。

八百屋さんで見かけたら、是非一度お試し下さい。






こたつで昼寝してふと目覚めたら、もう外は暗く、部屋の中も真っ暗だった。

そんなに寝てしまったのかと、時間を確認するべくスマホを探す。

しかし、右手があるべきところにない。

そもそも感覚もない。

死ぬほど焦った。

左手で右手の正位置を手探りしてみても、カーペットの敷かれた床があるだけである。

身体を少し起こしてみたところ、仰向けで右手を上に折り曲げて頭の後ろに敷いて寝ていたと分かった。

脇あたりが圧迫され、血の流れが完全に止まってしまっていた模様。

一瞬、本当に何が起きたのかわからなかった。

頭でなんとなくわかっていても、感覚の無さと状況が結び付かなくて、えっ、えっ、ちょっ、えっ!?と慌てふためいた。

左手で右手と右腕を掴んで正常な位置へ戻す。

本っ当に、右手右腕の感覚がゼロ。

左手で掴んだ右手は、ぐったりとしながらもまだとても暖かく、非常に奇妙な気持ちになった。

何かちがう生き物のようだった。

寝起きの呆けた思考も相まって、このまま右腕が動かないままかもしれないと思った。

ぼんやりと暗い天井を見ながら、突然難病に襲われるって、まさにこんな感じなのだろうと思った。

難病に限らず、老化して身体が動かなくなる事だってある。

自分自身もそうだけれど、親族や身近な人がそうなった時、私はその人の手の代わりに何かしてあげられるのだろうか。

してあげようなんて考え自体、烏滸がましいだろうか。

身体が言うことをきかなくなっても、心はきちんと感じているし、思考だって変わりなく働く。

蔑むのは論外だとしても、本人の戸惑いに拍車を掛けず、声をかける事ができるだろうか。

左手で右腕をさすっていると、肩あたりから徐々にピリピリと感覚が戻ってきた。

正座から立ち上がった時の痺れと同じものが、右上腕から指先へ広がっていく。

やはり、痛みも痺れも、生きている証なのだな。

悲しいことも苦しいことも、悪いことじゃない。

本当に畏怖すべきは、感覚も感情も動かなくなることだ。

夕凪のように、なにもなくなることだ。

生きながら死に取り憑かれることだ。

だから、今苦しんでいるのは憂うことなんかじゃない。

と、自分に言い聞かせながら過ごした中学時代を思い出した。

まだ少し痺れの残る右手が、左手のひらを握りしめたのを確認して、おかえりなさいと呟いた。

私のものであって、私のものではない身体。

まだもう少し世界を感じていたいから、大切にしていかなくては。

いつか誰かが倒れてしまったとき、私にはなにが出来るのか。

まだわからない。

でももしその時が来たら、誰かのなにかのために使えるように、出来る限り元気な身体でいたいと思う。

最近お風呂で自分の身体を洗う時、これはいつか来る日の為のデモンストレーションなのかもしれないなと感じる事がある。

自分が不自由になった時なのか。

大切な人がいざという時なのか。

座って脱力させた脚を手で持ち上げて洗ってみる。

結構大変だ。

当てになるのかはわからないけれど、日常のひとつひとつがいずれ来る日の糧になればいい。

生きていれば、大なり小なり不遇や不都合は起こり得る。

でもそれを悪しき事態と決め付けて、惨めだと生を貶めるのは、誰でもない自分自身だ。

いつでも笑っていろとは思わないけれど、人生はみすぼらしい気持ちに延々取り憑かれて過ごす程、辛気臭いものではないと思う。

だから、いつか来るかもしれない日のために、最低限の心づもりと知恵は蓄えていきたい、と思う。



とりあえず痺れただけで良かったわ。

皆様も、怪我や病気にはくれぐれもお気を付けて。