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神保町映画祭スタッフ ブログ

神保町映画祭2日目レポート 第二部

2016.11.28 03:00

第二部は神保町シアターへ場所を移しての受賞作品上映。

神保町映画祭、三年目にして初となる映画館での作品上映に期待も高まります。


受賞者からも「いい環境で上映してもらえてうれしい」との声が。

観客にとっても作品に没入できる環境での上映はやはり格別のようで、みなさますっかり見入っていらっしゃいました。


また、こちらでは受賞作品と併せて、神保町を舞台に撮影された2作品も上映されました。


まずは、昨年度の第一回神保町映画祭でも好評だったこの作品です。

神田組プロジェクト第一弾作品

澤口明宏監督『ここから』

[あらすじ]
「今日、僕らはここで別れる。この神社を出るとき、僕らは恋人同士じゃなくなる」
ユイとコウスケは学生時代から恋人同士。
思い出の場所で久しぶりのデートをして
気持ちを確かめようとするユイとある決意をしていたコウスケ。
2人の恋の行方は…?


神田を舞台にした映画製作を行う神田組と、澤口明宏監督率いるスタジオリバー(澤口組)とのコラボレーションで制作された「ここから」。

神田明神(神田神社)の、地域に溶け込みながらもどこか神秘的なたたずまいや、夕暮れ時、さらにレトロな雰囲気を増した神保町の街角、そして意外な?2人の恋の結末にも驚かされます。


そして、今回初めて上映されたのが、昨年度グランプリ「あかべこ」の高橋秀綱監督によるこの作品。


神保町映画祭PR作品

高橋秀綱監督『秋の午後』 

[あらすじ]
せめて料理でも出来る様になって男心を掴みたい、恋に不器用な35歳独身の橙子。ふと思い出した祖父の言葉で秋刀魚を買ってみるが、料理の仕方が全くわからず、近所に唯一の本屋に立ち寄ってみる。だが、そこは日本文学専門の古書店。当然料理本などあるはずもないが、店主の吾朗に半ば強引に探してもらう。しかし突然、あきれた吾朗が秋刀魚を奪って店を出て行き、橙子は慌ててあとを追うのだったが…


あの小津安二郎監督の名作「秋刀魚の味」へのオマージュとなっているこの作品には、なんと小津映画でおなじみの名優、故・笠智衆さんのお孫さん、笠兼三さんが出演されています。

会場にも、高橋秀綱監督と笠さんが駆けつけてくださいました。

味わい深い風景や、笠さん演じる古書店主のたたずまいがまさに神保町の趣を感じさせるこの作品。高橋監督からは、映画祭のテーマである“あい・ことば”を踏まえて、言葉がキーになる作品を撮ったというお話が。


確かに、作品のキーとなるのは“言葉”。

「秋の午後」はもちろん、グランプリの「ミュージカル/MY☆ROAD MOVIE」も、準グランプリの「落研冒険支部」にも、物語の核となる印象的な“あい・ことば”がありました。


一方、笠さんは「作品中であまりお祖父さんの雰囲気を出せなかったから……」と、笠智衆さんのモノマネをご披露!客席からも温かい笑いがこぼれます。

最後に、授賞式でプレゼンターを務めてくださった深田 晃司監督(第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞)から、上映イベントを締めるコメントをいただきました。


映画の面白さは多様性。

そして、さまざまな作風の映画が集まり、それを観られるのは映画祭の大事な役目。


第三回へ向けて士気の高まる“あい・ことば”をいただいて、第二回神保町映画祭は大団円を迎えたのです。


ノミネート作品上映から結果発表・授賞式、受賞作品上映まで、どの会場でも満員のお客様に恵まれ、ゲストや受賞者からも“あい”のこもった素敵な“ことば”をたくさんいただいた第二回神保町映画祭。

私たちはこの感激を胸に、来たる第三回神保町映画祭をよりよいものとするべくまた力を尽くしていきます。

関係者のみなさま、応援してくださったみなさまに改めて深くお礼申し上げます。

今後とも神保町映画祭を応援していただけますよう、よろしくお願いいたします。