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insragram紹介本9月2週目

2015.09.13 12:36

今週にinstagramにて紹介した本です。


まずはこちら

「アーネスト・二スターの仕掛け絵本3冊」

アーネスト・二スターは19世紀の仕掛け絵本の巨匠のひとりで、円盤形の絵の切り替わる仕掛けの本を多く出版しました。(写真の上の2つは同じページの絵です)

一見仕掛けは単純ながらも、動かしてみるとその可愛らしいイラストの効果もありとても愉しいです。

オリジナルは19世紀後半に出版されたものですが、今回の入荷商品1980年前後にニューヨークの出版社から復刻されたものです。それでも30年以上前ですが、本の状態は仕掛けともにとても良いものが入荷しました。

お値段もお買い求めやすく1100円〜1300円とさせて頂いています。

amazonではこちら「magic windows」 「Revolving Pictures」「Land Sweet Surprises


お次は当店でも資料として利用している「フランスの子ども絵本史」です。

18世紀の挿絵本から20世紀の絵本作家の巨匠たちまで、多くの図版(全てカラーです)とテキストでその流れを細かに追える本です。

特に「絵本の黄金時代」と題された章に多くのページをさき、19世紀後半から20世紀始めの、例えばブーテ・ド・モンヴェル(センダックや堀内誠一に影響を与えた巨匠)、アンシ(ウンゲラーと同郷のアルザスの絵本作家)、ジャン・ド・ブリュノフ(ぞうのババールシリーズ)や、福音館書店「こどものとも」の手本にもなったペール・カストールシリーズについては詳細に書かれており、とても充実した内容です。

2009年出版の大判の本で総ページ数も400ページを越え定価も高いのでお値段はしますが、より深く知識としての絵本を知るためには是非手許に置いておきたい本です。

amazomではこちら「フランスの子どもの絵本史


「A Baby Book for You」

こちらはケイト・グリーナウェイやコルデコット、ウォルター・クレインなどのイラストがふんだんに使われている所謂「赤ちゃんノート」です。

お子様が生まれた日から、5歳までの記録が書き込めるような作りになっています。写真を貼る欄もあり、家族のことを書き込めるページもあり、と毎日書き込むタイプでは無いので記録し易いのではないでしょうか。

amazonではこちら「a baby book for you


「ジャーニー」

長田弘さんの詩、渡邉良重さんの絵、そして薗部悦子さんのジュエリーからなる絵本です。

長田さんの詩がお話を引っ張るように始まり、渡邉さんの絵と薗部さんのジュエリー作品が交互に、その詩に寄りそうように展開していきます。しかしやがてその詩は自ら「ことばはいらなかった」と繰り返し、段々と絵とジュエリー作品が詩を引っ張っていくようになっていきます。

D-BROSSのデザイナーとしても有名な渡邉さんの絵と薗部さんのジュエリーは互いに溶け合うように、このひとつの絵本になっている様は、この本を宝石のように感じさせてくれますね。

amazonではこちら「ジャーニー


かえるくん、がまくんシリーズでおなじみのアーノルド・ローベルのマザーグースの本です。

数多くの本が日本でも翻訳されておりとても人気が高い作家ですが、このマザーグースの本は未だに翻訳されておりません。

個人的にはローベルの絵の仕事に関して言えばこの本が最高傑作なのではないかと思うほどの出来栄えの本です。マザーグースの不思議な世界感がローベルの柔らかい曲線によって愉快に現されていると思います。

写真のページはマザーグースの「ヘイ、ディドル、ディドル」の絵ですね。マザーグースのナンセンス詩を代表する歌のひとつでもあります。

ヘイ、ディドル、ディドル、

猫とヴァイオリン、

雌牛が月を飛び越えた。

小犬はそのおもしろい光景を見て

笑った、

そしてお皿はスプーンと逃げた。

(夏目康子訳)「マザーグースと絵本の世界」より

amazonではこちら「mother goose