病室図書館

３６５日

BＡの絵手紙🌟歳時記

４月１７日

入院９日め

児童文学が好きだ

我が家の本棚から

雨ふる本屋

１００回めのお引越し

星の王子さま

ごんぎつね

をリクエストして

もう一冊は

りおんが選んで！と

たのしみに待つ

家族　赤木かんこ

を選んできた

りおんは　家族がいのちだから

なるほど〜と

思いながら

すべての本を

同時に読み始めた

家族は

りおんの想像とは

たぶん　違う内容だったけど

へーほーと

はじめて読む本に

低気圧で重苦しく

不安と痛みで

ピリピリして怒るおばあちゃんや

泣き言が増えるおばあちゃん

静まり返る

病室の　白石文庫で

精神が保たれる

夕ごはんのころ

ＧＩが郵便物を届けてくれた

看護士さんに手渡され

絵手紙教室の

先生と　80代の生徒さんから

どちらも

人生の休養を神さまがくれたのよ

家族を信じて治療に専念しなさいね

イライラじゃなく落ち込む方の

おばあちゃんが

家の光を読みながら

この本にも絵手紙が載っているとよ

小池先生の！

ヘタがいいって！

そう、その小池先生の

ヘタがいい〜の

絵手紙やってるんですよ〜

盛り上がってたから

お見せした

まぁーほんとうね

しきりに感心されてから

この方のは

なんか　おさまりすぎとるね、

こっちの方のは

素直な気持ちが　とってもでとるね〜

あら、わたくし批評なんかして

オホホホ〜

笑い声が今日はじめて

部屋にひびいた

ごはん食べて

トイレ行って

リハビリして

まいにちまいにち

先がどうなるかと

家にかえりたいの

思いが　気持ちを滅入らせている

白石さんが　いてくれて

部屋がパァーッと明るくなって

わたくし

あなたの　その朗らかさに

どれだけも　救われとりますとばい

お世話でん

なんでんなか

ほんなことよ〜

はい、よく言われます!

ホーッホッホ〜っと

また　わらう

けれど　不安が消えることはなく

夜中連続して

悲鳴ににた　大きな怖いくらいの

遠吠え

うなされている

２日続きだ

滅入るよなあ

代わる代わるの看護士さんの

笑顔に癒されて

今日も　なが〜いいちにちがはじまる