上方落語史観本無料ダウンロードpdf
2021.03.11 05:16
上方落語史観
本, 高島幸次
によって 高島幸次
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内容紹介 上方落語は笑わせてなんぼ。ならばその中身はウソばかり? いやいや、そんなことはありません。幕末から明治初期にかけて創作された古典落語は、当時の社会風俗や町の様子、その時代を生きた人々の考え方や生活習慣が色濃く反映されている。つまり、歴史を学ぶための手がかりが溢れた教科書なのだ。 食べもの、娯楽、住まいに関する生活の様子から、遊郭での遊びや江戸時代のトイレ事情など下世話な話まで。はたまた落語に出てくる歴史上の人物の意外な事実も。落語を楽しむ昔の人たちの笑い声が聞こえてきそうな、リアルな大阪の歴史を紐解きます。 出版社からのコメント 落語のネタから大阪の歴史を学ぶ。 商品の説明をすべて表示する
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以下は、上方落語史観に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
著者は日本近世史の研究者で、大阪天満宮の文化研究所員を兼務していた縁から天満宮の敷地の一部を提供して建設された天満天神繁昌亭の設立にもかかわり、寄席が開席後には毎月25日に開催される「天神寄席」の企画にも参画。この本は『月刊島民』という大阪のフリーマガジンに連載している天神寄席に関するミニコラムとウェブマガジンのコラムの内容を再編集したもの。古典落語には創られた幕末から明治期の歴史風土や人々の生活習慣などが色濃く反映されているので、落語は歴史を学ぶ手掛かりの「教科書」になるとカバーの説明にありますが、「はじめに」のところでは「本書は、落語の研究書のような、評論のような、大阪の歴史書のようなふりをして、実はそのどれでもない」と書いています。内容的には米朝師や米之助師の著作、大阪芸能懇話会の『芸能懇話』などで考証考察されているものとかぶるところもあり、歴史研究者が新たに出版されるものとしてはちょっと物足りない印象でした。専門の歴史だけでなく文楽や文学など多方面の切り口から色々なネタを解説されて薀蓄があるのはよくわかりますが、疑問を投げかけるだけで答えのないものもあります。例えば「佐々木裁き」の佐々木信濃守は実在の大坂町奉行で、落語では西町奉行で演じられるが実際は東町奉行だったことは米朝師もすでに書いておられ、それがなぜなのかを歴史の専門家の高島先生に教えてもらいたいのに「よくわからない」では困ります。実在の人物だから佐々木さんのプロフィールを紹介するなど歴史家ならではの情報を期待します。家来の三蔵も佐々木さんの家来として実在していたとかネタは色々あります。「はてなの茶碗」の帝・関白は誰か、鴻池は何代目かを考察されていて、関白は鷹司政通であろうと考察されていますが、速記によっては近衛様になっているものもあるのですがどうなんでしょうね。近衛家は公家の中で随一の道具収集家だったので可能性はあると思います。「百年目」の旦那の語源も嘘で正しくはサンスクリット語のダーナであるという指摘も広辞苑などを調べればわかることですが、それでは身も蓋もありませんし、法談でお坊さんがその正しい語源を言っても誰も感心しないでしょう。掘り下げるべきなのは「赤栴檀」の方だと思います。京都嵯峨の清涼寺の釈迦像は何度も出開帳も行われて「赤栴檀像」として有名だったので、お布施(=旦那)を勧進するために清涼寺の坊さんが作った話じゃないでしょうかね?また「尿瓶の花活け」の尿瓶はどのようなデザインのものかを20頁弱に渡って長々と考察されていますが、残念ながらこれは間違っています。『図説厠まんだら』という本に柄付きの花活けのような尿瓶の写真が載っているので、高島先生考察の尿瓶は違うと思います。個人的には面白いと思いますが、「はじめに」のところに書かれているように確かに研究書でもなく評論でもなく、ちょっと中途半端で、突っ込みどころがある本でした。