Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「宇田川源流」【大河ドラマ 青天を衝け】 安藤信正暗殺計画と渋沢栄一を書いた「坂下門外の変」からの動きと徳川家康

2021.04.20 22:00

「宇田川源流」【大河ドラマ 青天を衝け】 安藤信正暗殺計画と渋沢栄一を書いた「坂下門外の変」からの動きと徳川家康


 水曜日は大河ドラマについて書いている。ちなみに今、岡山県の「備中聖人」といわれた山田方谷に関して、その大河ドラマ化を推進する活動のお手伝いをしている。そのころから、幕末のこの時期の話は、それなりに関連が出てきている。

 山田方谷は、ご存じの方が少ないのであるが、幕末に詳しい人ならばわかるが、江戸幕府最後の老中である板倉勝静の懐刀といわれる人物であり、また、諸説ありとはなるが、大政奉還の上奏文の草案を作った人物としても知られる。私の小説では、たぶん今回の「青天を衝け」ではたぶんかなり大きく取り上げられるであろう、水戸藩の天狗党の乱があるが、その天狗党の乱を扱った私の小説の中で、徳川慶喜に知恵を授ける人として、山田方谷が出てきている。当然に、本来であれば板倉勝静の腹心であり、本来は陪臣である(天狗党の乱の時は将軍は十四代家茂(磯村勇斗)であり、徳川慶喜は将軍貢献職でしかないので、正確には陪臣とはならない)が、まあ、私も小説を書くにあたり、当時の幕府側にそれだけの知恵者がいなかったということになる。なお、今回の大河ドラマの中で徳川慶喜は草彅剛さんが、また、天狗党の総裁となる武田耕雲斎は、津田寛治さんが好演している。この配役で天狗党の乱などを行うのは、なかなか楽しみであろう。

 さて、幕末の老中の系譜は、ペリー(モーリーロバートソン)が来航した時には、阿部正弘(大谷亮平)、次が堀田正睦(佐戸井けん太)、そして井伊直弼(岸谷五朗)その後安倍正信(岩瀬亮)と連なり、その後久世広周、そして板垣勝静となる。まあ、久世・板垣のキャストは発表されていないし、渋沢栄一とは直接かかわらないので、あまり関係がないのかもしれないが、この辺は興味深い。

<青天を衝け>異例? 北大路欣也“家康”登場まで20分 視聴者やきもき「もう出てこないかと心配したよ!」

 俳優の吉沢亮さん主演のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(総合、日曜午後8時ほか)10回「栄一、志士になる」が4月18日に放送された。同回は、北大路欣也さん扮(ふん)する徳川家康が、スタートから20分過ぎてやっと出てくる異例(?)の展開で、視聴者から「家康様、遅いよ! もう出てこないかと心配したよ!」といった声が上がった。

 第10回は、幕府では、暗殺された井伊直弼(岸谷五朗さん)に代わって、老中・安藤信正(岩瀬亮さん)が、孝明天皇(尾上右近さん)の妹・和宮(深川麻衣さん)の将軍・家茂(磯村勇斗さん)への降嫁を進めていた。朝廷との結びつきを強め、幕府の権威回復を図った和宮降嫁は、尊王攘夷(じょうい)派の志士に火をつける。

 一方、念願の江戸に来た栄一(吉沢さん)は、尊王論者・大橋訥庵(山崎銀之丞さん)を紹介され、安藤の暗殺計画を知る。長七郎(満島真之介さん)は、その計画のために命を捨てる覚悟を決めるが……という展開だった。

 同回で北大路欣也“家康”は、公武合体の象徴とされる「和宮降嫁」を解説。いつもの「こんばんは」のあいさつと共に姿を現すと、SNSは「待ってました、家康様あああああ!!」「家康さんやっとキターー」「お待ちしておりました!」「こんばんはー遅いお出ましで」「『こんばんは、徳川家康です』今週も見られて安心しました」などと沸いた。

 「青天を衝け」は、“日本資本主義の父”と称される渋沢栄一が主人公で、連続テレビ小説(朝ドラ)「風のハルカ」(2005年度後期)、「あさが来た」(2015年度後期)などの大森美香さんが脚本を担当。「緻密な計算」と「人への誠意」を武器に、近代日本のあるべき姿を追い続けた渋沢の生きざまを描く。

4/18(日) 20:45配信MANTANWEB

https://news.yahoo.co.jp/articles/19a44d1e78995395d1cf3bcc08aa0966430afe3c

 さて、今回の大河ドラマでは「皇女和宮降嫁」ということと、それに伴う老中安藤正信の殺害計画ということになる。島崎藤村の名作「夜明け前」の中に、和宮の降嫁のための中山道の行列は50キロ(12里)といわれており、一つの宿場を通るのに4日かかるというようなことが書かれていた。それだけの壮麗な行列はなかなか見ることはできなかったであろう。通常の大名行列などとは異なりやはり、「天皇陛下の妹」が「将軍の嫁になる」ための行列であるから、それなりにすごい行列になったに違いない。

 その「皇女和宮」は本来は、有栖川宮熾仁親王に嫁ぐはずであったにもかかわらず、その婚約を解消して、孝明天皇に懇願されて江戸幕府にやってくるのである。まあ、その時の感覚はいかがなものであったか。朝廷というか公家の社会と武家の社会は、うまくやっていたとはいえ、お互いがあまり信頼していなかった。そのうえ、ペリー来航以来、外国人(大河ドラマ内では夷狄という言葉を使っている)が跋扈するようになってしまい、また、そのことから、中でいくつか話が出ていたが、外国人が貴重なものを買っていってしまうために、日本国内において価格が変動し、インフレ状態になってしまっていたということになる。

 さすがに渋沢栄一を扱った大河ドラマだけあって、経済的なことがなんとなく出て来ている。もともとの藍玉の商業をしていた事と、政府に頼らないで経済を回すことによって生活を楽にして国を興すという考え方になる。渋沢栄一が、そのようにして国を発展させたということを、どのように考えてゆくのかということが大きな内容になる。

 その解説を「徳川家康」が出てきて行っているのは、なかなか面白いのかもしれない。しかし、いつまで徳川家康は出てくるのであろうか。