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ラブ&モンスターズ

2021.04.22 05:58

2020 アメリカ 映画

!ネタバレしています!ご注意下さい!


隕石回避ためのミサイルで化学物質に汚染された地球。

汚染の影響で哺乳類以外の生物が怪物に。

捕食される立場になった人間はほとんどが死んでしまい、

生き残った人間も地下シェルターにこもって生活していた。

そんな生活も7年がたち、

あるシェルターにいるジョエルは生き別れた恋人のエイミーが

別のシェルターで生存していることを知り、

彼女に会うために130キロ離れた彼女のシェルターを目指して旅に出る。

途中で犬のボーイが相棒になり、

山を目指す生存者2人に出会い、その2人から地上で生き抜く術を教わる。

秒で死んでしまいそうだったひ弱なジョエルが、

色々な経験を乗り越えて少したくましくなって、

そしてついにエイミーのいるシェルターにたどり着いて・・・


ジョエルのたった1週間の冒険を描いた映画ですが、

自分が恐れ、でも憧れている広い世界に踏み出してゆく、

そのドキドキハラハラ、失敗を繰り返して強さと自信を取り戻していく過程の描き方が素敵でした。

途中でメイビスに出会ったシーンも素敵でした。

クラゲが夜空に幻想的だったな・・・

日本ではコロナの関係でしょうか、劇場公開されなかったようですが、

モンスターも迫力満点だし、壮大な自然と美しいシーンもあり、

映画館でみたらより面白かっただろうな・・・


7年間苦楽を共にしたシェルターの仲間は、

一緒にいる時には気付かなかったけれどかけがえのない家族になっていて。

エイミーに出会った時よりも、

仲間に無事到着したことを知らせた時の興奮がそれを物語っていました。

エイミーは7年間の間に愛する人を得て失って、

老人の多いシェルターで世話係のような存在で、人間的にも大きく成長していて。

それと比べてジョエルはただエイミーを想って

シェルターで無意味な7年を過ごしたと感じたようでしたが、

ジョエルの優しさと観察力は誰にも勝ると思えました。


ジョエルの独り言、無謀な冒険、百戦錬磨の生存者、

そして侵略を企む輩・・・お決まりのテンプレなのに、

なぜこんなにハラハラドキドキワクワク、そして切なく悲しい、

そんな心の機微が伝わってくるのか、

ジョエルと共に冒険しているような不思議な映画でした。

ダメダメなのに愛おしい。

各地の生存者たちがジョエルの話に共感して

それぞれの場所から立ち上がり前にすすむエンディング、

行く先には困難も多いだろうけど希望に満ち溢れていて最高でした。

すごく前向きな気持ちにさせてくれる、勇気をもらえる映画でした。


「直感は失敗を繰り返して磨かれる。数回うまく失敗できたらその先は大丈夫。」

「諦めるな。その必要はない。たとえ世の末でも。」