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2018.1.19 朝日新聞言論サイト「RONZA」掲載

2018.01.18 16:30

琉球新報の新垣毅記者が基地ひきとり運動についてその意義や課題について詳しく論じてくださっています。

「(基地引き取り)運動には、大きな可能性を見いだせる点が主に二つある。

 一つは当事者意識である。沖縄への植民地主義や差別をもたらし、大きな被害やリスクを押し付けているのは本土の日本国民であるということへの自覚である。前稿で述べたように、多くの国民がその自覚を欠いている現状がある。それは無関心や無理解ではない。まだ少ないにしろ、以前と比べ、沖縄で起きている問題や沖縄の主張は既存メディアで露出は増えているし、ネットを使えば、ヘイトやフェイクではない情報も得ることもできる。だが、多くの国民の態度は「知らないふり」である。北朝鮮問題が緊迫するほど、その態度がまん延しているように感じる。

 知らないふりではなく、沖縄の主張に向き合えば、安全保障における外交の在り方、あるいは日米地位協定における日本の主権の問題にぶつかる。沖縄に向き合うということは、まさに主権国家の主権者としてどうあるべきか、自分自身が問われることでもあるのだ。そこに可能性を見いだすのは、政策や政党を選択した結果責任を負う、本来の主権者像を描けるからだ。政治不信がまん延し、投票率が下がろうと、結果責任は回避されない。日本の国民一人一人が主権者として結果責任を負う当事者として自覚し行動する――。それは日本のあるべき未来を切り開く大きな一歩となるはずだ。」

「植民地主義との決別――。これこそ、沖縄が本土に求めている歴史的要求であり、また本土にとって自身の未来を切り拓く重要なテーマなのだ」

http://webronza.asahi.com/pol.../articles/2018011700014.html