2018.5.3 琉球新報一面に掲載
2018.05.02 22:55
本日憲法記念日の琉球新報一面に基地引き取り運動についてのコラムが掲載されました。
「<金口木舌>触媒反応
水の成分の水素と酸素を一緒にして加熱しても何も起きないが、銅を加えると一転して水ができる。ある物質が加わることで化学反応が進む触媒反応だ。
▼それがあることで新たな変化が生まれる。沖縄の基地問題で、本土に沖縄の米軍基地を引き取る運動も触媒の役割を果たすかもしれない
▼大阪を起点に、福岡、新潟、長崎、東京、山形、滋賀、兵庫、大分、神奈川で組織が立ち上がった。現在準備中の北海道を含めると11都道府県に広がる。4・28は全国一斉行動で全国6都市の街頭で引き取りを呼び掛けた
▼賛意ばかりではない。「日本全土基地化につながる」「そもそも基地はどこにもいらない」。さまざまな立場から反論がある。だが提起を契機に議論が起こっているのも事実
▼2009年の民主党政権発足で米軍普天間飛行場の県外移設が“検討”された。具体的に九州の飛行場の名前が挙がると地元では反対決議が起きた。あの頃とは空気が違う。引き取り運動の根底には、沖縄に押しつけてきたという本土側の植民地意識からの脱却がある
▼きょうは憲法記念日。改憲を考えるとき、日本の安全保障は沖縄の犠牲の上に成り立ち、沖縄以外の本土は9条に守られてきた。9条改変の意味をどれだけ真剣に考えているのか。引き取り運動の提起を改めて思い返す。「自分の荷物は自分で持とう」」