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「宇田川源流 日本万歳!」 一つの目的のほかにもう一つの付加価値をつける日本企業の「顧客第一主義」

2021.04.25 22:00

「宇田川源流 日本万歳!」 一つの目的のほかにもう一つの付加価値をつける日本企業の「顧客第一主義」


 月曜日は「日本万歳!」をお届けしている。この連載では、日本のすばらしさ、日本のすごさを連載しているのであるが、それは、例えば世界で賞を取ったとか、そのように一般に称賛されるものではなく、我々日本人ならば誰でも普通に行っている、生活習慣や、あるいは日本人が何気なく思う心、そして、日本人ならば誰でもが行うよう名行動に焦点を当て、そこに日本人のすばらしさを見てゆこうというものである。もっと言えば「特別な人」ではなく、日本人之「国民性」や「日本で生活するということ」が素晴らしいということで、一人一人に自信を持ってもらい、様々なことを乗り越えてもらいたいと思う。

 今までは、毎週月曜日になるとマンデーブルーになってしまい、そのことから、今一つよくない結果になるということを考えて、月曜日に元気になるようにというようなことを考えていたのであるが、さすがに三回目の緊急事態宣言となると、そのような話ではなくなってしまう。まあ、このコロナウイルスとはなかなか縁が切れなさそうなので、このような環境の変化に、いつの間にか順応する日本人ということのすばらしさを改めて見てゆくことが最も良いのかもしれない。

 日本の歴史を紐解く中で、そのような状況を見てくれば何か、今のコロナウイルス禍を排除できる知恵が出てくるのではないか。感染症の専門家という人が様々出てきているが、歴史を紐解けば、日本では幕末安政年間に「虎狼痢」という伝染病で30万人(記録で見る最大)の犠牲を出しながらも明治10年になって克服しているのである。そのように考えれば「日本型の感染防止」というのもあるのではないか。

 私は日本の可能性に期待している一人である。

京急新車両にトイレ備えた訳

 京浜急行電鉄は2021年4月15日、主力の1000形電車の新車両を京急蒲田駅(東京都大田区)で報道陣にお披露目した。座席の配置を自動で切り替えられ、京急としては初めてトイレを備えたのが特徴だ。

 京急では、快特で品川から京急久里浜まで乗ったとしても、所要時間は1時間程度。そのため、トイレは備えてこなかった。この方針を転換する契機になったのが、イベント列車として売り込む戦略だ。

 現行の1000形は1959年に登場した「初代1000形」の後を継ぐ形で02年にアルミ製車両が登場し、07年からステンレス車として製造が続いている。現時点でアルミ製とステンレス製を合わせて450両以上が運行されている。新たにお目見えするのは、4両編成が2編成、計8両だ。

 新車両には、2号車にバリアフリーの洋式トイレ、3号車に男性用トイレを設置。京急が車両にトイレを設置するのは初めてで、汚水を吸い取る装置を金沢検車区(横浜市金沢区)に新たに整備した。

 もうひとつの大きな特徴が、座席が自動回転して切り替わる機能だ。都市部の通勤電車で一般的なロングシートと、郊外型電車に多いクロスシートを使い分けることができる。有料特急ではクロスシートで運行し、それ以外は混雑の度合いによってロングシートとクロスシートを使い分ける。貸切列車の場合、両シートを組み合わせて車座のような配置にすることもできる。

 さらに、1000形ステンレス車では廃止されていた、運転席後ろの「展望席」が復活。全座席にコンセントも備えた。

 営業運行でお目見えするのは5月6日の「モーニング・ウィング3号」(三浦海岸発品川行き)から。その後は快特や特急の増結車両として運用したり、プロモーションやイベント列車として活用してもらったりすることを想定している。

 例えば16年10月に京急とキリンビールコラボして走らせたビール列車の場合、始発は横浜駅で、キリンビール横浜工場の最寄り駅の生麦駅でビールを積み、京急川崎~小島新田を2往復。全体で約2時間のコースだったが、途中停車駅の京急川崎駅では多くの乗客が急いでトイレに向かった。新車両であれば、そういった心配もなくなりそうだ。

 新車両のデビューと合わせて、5月8日から貸切電車のプログラムもリニューアルする。これまでのプランでは、基本的には(1)大師線・京急川崎駅~小島新田駅を2往復(2)品川駅~三浦海岸駅か浦賀駅を往路のみ、の2パターンの運行しかできなかったが、これに(3)品川駅~京急蒲田駅を2往復するプランも追加された。

 値段は、商品のプロモーションを目的にしない「イベント・旅行のお手伝いプラン」で4両編成を貸し切る場合で、それぞれ53万9000円、59万4000円、64万9000円。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

2021年04月18日 06時00分 J-CASTニュース

https://news.nifty.com/article/domestic/society/12144-1039953/

 さて今回の「日本万歳!」は、日本の「サービス」についてである。京浜急行がトイレをつけるという。現在でも日本のJRや近鉄などの長距離列車にはトイレが入っており、埼京線や関西の新快速など、また北陸や東北の列車の中にもトイレが設置されていることは少なくない。山手線や中央線快速など、都市型列車には存在していないという状況であり、編成別に言えば、トイレがない方が日本全体では少ないのかもしれないというように感じることがある。

 今回は、私鉄でありなおかつ都市型車両である京浜急行がトイレ付き車両を付けるということである。これはビール会社とのコラボイベントで、ホームについた瞬間にトイレに行く人が多くいたことを多く見て、トイレ付き車両の必要性を感じたということである。

 さて、小学校の遠足の時に「変えるまでが遠足です」というようなことを言われたことがあり、今でもそれを笑い話的に話す人が少なくありませんが、まさにそのような状況で、何かイベントをするときに、病気になってしまった人や、トイレに行きたくなった人、バリアフリーを必要とする人など、様々な人すべてが「満足する」ということ、ハンデキャップも男性も女性も大人も子供も全てが楽しめるということを考えているということになる。

 そしてその内容をイベントの時に観察し、そしてそれを見るということが重要になってくるということではないかと考えるのである。中には、(他の国に多いのですが)そこまで考えないで、「客が入るまで」「申し込みするまで」ということを考えて、それ以外の経費に関してはなるべく削除することが少なくない。外国のレストランに行ってトイレを借りたときに、あまりの汚さに驚き、食欲を失うことは少なくない。高級店というのは何かということが、「どこまでその人を気分よくするのか」ということが最も重要なのかもしれない。

 日本の場合「本来は人を運ぶ」という鉄道会社が、その目的以上に「付加価値を付けて、顧客の満足を追求する」ということの重要性を認識しているということになる。そしてそれが「普通のサービス」として、日本の標準となっていることが日本人のすばらしさではないか。

 来ている人の満足を考える「思いやり」こそ、日本人のすばらしさの一つなのである。