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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

アメリカ独立10-ラファイエット渡米

2021.04.24 10:53

独立したアメリカが頼ろうとしたのは、かつての敵国スランスやスペインだった。どちらもアメリカに植民地を残している。仏外相ヴェルジェンヌは1775年から密使を送りベンジャミン・フランクリンらと連絡して、アメリカ援助をルイ16世に進言していた。それはライバルのイギリスの力を弱めるためだった。

独立宣言はさっそくフランスに伝えられ、76年12月フランクリンらの使節はパリ市民に熱狂的に迎えられ、国王に謁見した。その際、フランクリンらは、市民の同情をかうよう、わざと田舎者の服装をしていったという。しかし財務総チュルゴーは反対で、交渉は戦況も絡んで二転三転した。

独立宣言直後の8月27日、ニューヨークのブルックリンのロングアイランドの戦いで英軍2万人に、ワシントンの米軍は大敗し、その後も苦境が続いた。フランスは後ろ向きになり、大陸会議は、領土を譲っても、援助するよう使節に訓告を送った。しかし77年1月3日のプリンストンの戦いに勝利して以後戦況は好転した。

フランスは、イギリスを刺激しないために、秘密援助を与えることにした。また新鋭フリーゲート艦を与え、士官も休暇名目で渡米させた。この時に志願したのが、若干19歳のラファイエット侯爵、実は彼はフリーメイソンになっていて、フランクリンとも同志、ワシントンもフリーメイソンである。