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Gravity Spiritz Volta Circus アルバム解説補足

2021.04.24 10:29

ソロアルバム Gravity Spiritz Volta Circus のライナーノーツの曲解説部分で文字数の関係で載せる事が出来なかった解説をここで少し補足しておきます。

アルバム紹介の一部となればと思います。

興味をお持ち頂いた方は下記のアドレスにご連絡の上、ご購入して頂けたら幸いです。


louiyohi@gmail.com


今回のアルバムはヨシガキルイの完全セルフプロデュースによる1stアルバムです。

A.Eギター、エフェクト、ベース、キーボード、ドラム、パーカッション、ピアニカ、ボーカル、ボイス、打ち込み、etcなどの楽器を使ったアンサンブル曲やギターのみ、又はギターとエフェクターによるギタリストとして挑んだ曲を収録しています。

それらはインプロであったり、作曲であったり、その真ん中であったりと様々な要素を含んだものとなっています。


ジャケットは僕が今までに描いたいくつかの油絵作品と写真を使い、そこにデジタルによる作画と加工を加え1つの作品として制作したものです。


これはライナーの中にも書いた事なのですが、タイトルのGravity Spirit Volta Circusというのは自分の音楽と今回のアルバムを考える中で浮かび上がった言葉の羅列です。

重力(結びつけるもの)・魂(曲を生む精神)・音(自分が発するもの)・サーカス(様々なものが集まった集合体)といった感じです。


ここからは収録曲への補足を。


収録曲

1. ・律・ (12:00)

2.dome (3:34)

3.hototogith (5:52)

4.やさしい人は殺される (6:52)

5.for pass (5:20)

6.Gravity Spiritz Volta Circus (7:21)

7.・旋・ (6:42)

8.カポネのマーチ (1:24)

9.誰のタメのもの (4:25)

10.ノンレムスイミンレムスイミン (3:24)

11.Past trick (3:16)

12. ハバネロ (4:30)

13.good night (5:05)


・律・

テーマメロディはおそらくオーネットコールマンさんや伊福部昭さんからの影響が強いと思っています。アルバム最長のインプロと作曲の混在曲。


dome

音楽をはじめてから一番最初に書いたアンサンブル曲。(その頃とはだいぶ変わっています)。

この曲は過去にバンド編成でも演奏していましたが、その頃よりもポリリズムとジャズ的な部分を押し出したものとなっています。


hototogith

オリエンタルなメロディ、エレクトロ、日本的リズムを混合させ作曲しました。

ループエフェクトによるミニマルな展開と音の抜き差しの面白さを意識して作曲しました。


やさしい人は殺される

良識・真摯・道徳・優しさ、こういったものを持つ、或いはそこに系統する人や物事は何故理不尽に蹂躙されるのだろう…?と子供の頃から感じていた事を歌にした曲です。エンディングのコーラスワークへの到達は作曲する上で表現たかった味噌的な部分です。


for pass

勝手ながらギタリストのJoe Passに捧げた曲です。初めて彼のソロを聴いた時に浮かんだアイデアとメロディから書いています。過去に自主制作アルバムに収録したことがあるのですが、それとは違った解釈をずっと抱えていたので今回のアルバム収録の形に至りました。


Gravity Spiritz Volta Circus

アルバムと同タイトルのこの曲はヨシガキルイのギタリスト部分を一番素直に残せたと感じて、タイトルに一番近い精神性を含んだものとなりました。ギター・ベース・パーカッション・打ち込みを使用したアンサンブル曲です。


・旋・

プリペアードな奏法を中心とした即興曲。

snsなどで僕にとってテクニックのひけらかしにしか感じないものを目にする機会が増えた気がします。技術が音楽に作用するのでなくパーソナルに対して使われる事に全く興味がないのでこの特殊奏法はそういったものへのアンチテーゼとしての意味を持ちました。


カポネのマーチ

ギター・サックス・ピアニカ・打ち込み+スネアによるマーチングとプログレの融合曲。

サックスには吉田野乃子さんに参加して頂いています。

アル・カポネが逃げた時に使ったと言われる隠し通路の事を考えているときに思いついた曲ですが、カポネの何かを表したものではありません。あんな感じの道をこんな感じで歩いたのでは、という想像を音にしました。


誰のタメのもの

傷ついたり悩んだりしながら何故音楽をやっているのかを自問自答する中で生まれた歌もの曲。歌詞は比喩と直接的な部分の差が激しくなっているかもしれませんが、純粋に心を吐き出せた気がしています。


ノンレムスイミンレムスイミン

睡眠のサイクルを音楽で表しました。トイピアノやギター、パーカッション、ボイスなどを使用しています。

ある日の僕はたぶんこんな感じでした。ラストは二度寝から起こされる地獄。それは正当化した嘘に対する罰。


Past trick

ギター2本による即興曲。

デレクベイリーさんやジョンラッセルさんからの影響から生まれた曲だと感じています。

今年惜しくも亡くなってしまったジョンさんとはヨーロッパツアーで共演出来るかもとお話があったのですが、その時は実現せずでした。また機会があるさと思っていましたが、もう叶わないものとなってしまいました。きっと人は後悔ないようにした方がいい。追悼の意味も込めた曲です。


ハバネロ

ギターによるノイズ曲。むちゃくちゃし過ぎてギターのピックアップの命と引き換えの録音になりました。やり過ぎはよくありませんが、やり過ぎないと録れなかった。色々な創造の形があっていいのだと改めて思いました。


good night

ライブでも時折演奏してきたギターソロ曲。愛や優しさ、安心に似た感情を表現しました。不安を埋めてくれた存在に自分がお返し出来る音の形だと思っています。



ざっくりと曲解説とアルバム説明の補足をしました。

CDのライナーノーツにも文章はあるのでそちらと合わせて読んで頂けたらと思います。


この作品に興味を持ち聴いてもらえたらとても嬉しく思います。そして、その上で何かを感じてもらえればとても嬉しいです。


皆さまの耳、心に届きますように。


ヨシガキルイ