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Haruna Terazono

旅屋おかえり

2016.11.29 13:10

娘のトイレトレーニングがだいぶ進んできた。

でも、本人は出てしまう恐怖と戦っているようで

外にいる時は特に、トイレに行きたいと言うように・・・


今日は、スーパーでお米を5キロ買って、レジを通って袋詰めしようとした瞬間、

『おしっこ出ちゃう!おしっこ出ちゃう!』と切羽詰まった声が!!!


お米を抱えて、13キロの娘を抱っこして、スーパー2階にあるトイレに

駆け込むことを想像したらげんなりしてしまって、つい

『もうおうち帰るけど、もうちょっと我慢できないかなぁ?』と聞いてしまった。


すると、隣で袋詰めしていた女性が、

『おばちゃん、今日急いでないから、荷物見ておいてあげる、行ってきな』と

声をかけて下さった。


ありがたく甘えさせていただくことに。


この方のおかげで、パンツを濡らすことなく、家に帰ることができた。


とっさに見ず知らずの人に、最良の方法でを提案できるってすごいな~。

こんな素敵な人になりたい。

本当に、ありがとうございました!


原田マハさんの「旅屋おかえり」も

人のやさしさで、生かされていることを実感できる作品。


主人公は、崖っぷちタレント。

唯一のレギュラーであった旅番組が打ち切りになり、生きるために

旅に出られない誰かの代わりに旅をする『旅屋』をはじめる。


主人公は、タレントとして華やかな世界では泣かず飛ばずだったけど、

旅が大好きなことを再認識し、

目の前の人に喜んで貰える『旅屋』という生き方を見つけて、様々な場所に出かけていく。


これまで読んだマハさんの作品の中で、自分がやってきたことに一番近くて、

主人公がリポートをする場面を読みながら、上手いな~、こうやればよかったのか~

なんて思ったりもした。マハさんの情景描写、勉強になる!


しかも主人公の出身地は、北海道の礼文島で、

物語の中でキーとなる旅先は、愛媛県の内子町。

両方とも仕事をしてきた場所だったので、

そこで暮らす人たちの日常を想像すると、とても懐かしく温かい気持ちになった。


『いってきます』と出かけて『おかえりなさい』と迎えてもらえる。

旅っていいな~。どこかに行きたい!

写真は、毎年この時期に飾り付けられる近所の銭湯と、コインランドリーの

隣の家のイルミネーション。

子供たちが喜ぶから、きっと辞めたくなっても辞めれないだろうな。

これも一つのやさしさの形。