旅屋おかえり
娘のトイレトレーニングがだいぶ進んできた。
でも、本人は出てしまう恐怖と戦っているようで
外にいる時は特に、トイレに行きたいと言うように・・・
今日は、スーパーでお米を5キロ買って、レジを通って袋詰めしようとした瞬間、
『おしっこ出ちゃう!おしっこ出ちゃう!』と切羽詰まった声が!!!
お米を抱えて、13キロの娘を抱っこして、スーパー2階にあるトイレに
駆け込むことを想像したらげんなりしてしまって、つい
『もうおうち帰るけど、もうちょっと我慢できないかなぁ?』と聞いてしまった。
すると、隣で袋詰めしていた女性が、
『おばちゃん、今日急いでないから、荷物見ておいてあげる、行ってきな』と
声をかけて下さった。
ありがたく甘えさせていただくことに。
この方のおかげで、パンツを濡らすことなく、家に帰ることができた。
とっさに見ず知らずの人に、最良の方法でを提案できるってすごいな~。
こんな素敵な人になりたい。
本当に、ありがとうございました!
原田マハさんの「旅屋おかえり」も
人のやさしさで、生かされていることを実感できる作品。
主人公は、崖っぷちタレント。
唯一のレギュラーであった旅番組が打ち切りになり、生きるために
旅に出られない誰かの代わりに旅をする『旅屋』をはじめる。
主人公は、タレントとして華やかな世界では泣かず飛ばずだったけど、
旅が大好きなことを再認識し、
目の前の人に喜んで貰える『旅屋』という生き方を見つけて、様々な場所に出かけていく。
これまで読んだマハさんの作品の中で、自分がやってきたことに一番近くて、
主人公がリポートをする場面を読みながら、上手いな~、こうやればよかったのか~
なんて思ったりもした。マハさんの情景描写、勉強になる!
しかも主人公の出身地は、北海道の礼文島で、
物語の中でキーとなる旅先は、愛媛県の内子町。
両方とも仕事をしてきた場所だったので、
そこで暮らす人たちの日常を想像すると、とても懐かしく温かい気持ちになった。
『いってきます』と出かけて『おかえりなさい』と迎えてもらえる。
旅っていいな~。どこかに行きたい!
写真は、毎年この時期に飾り付けられる近所の銭湯と、コインランドリーの
隣の家のイルミネーション。
子供たちが喜ぶから、きっと辞めたくなっても辞めれないだろうな。
これも一つのやさしさの形。