プラシーボ5
無駄な処置は必要ない訳です。
もっともやってはいけないのは漫然と投薬することです。副作用がというより患者さんに精神的依存を作ってしまいます。
それは漢方薬でも全く同じです。厳選すれば一回または数回で身体は変化するはずですが漫然と投薬すれば副作用も含めて精神的にも患者さんの為にはなりません。
それを医療者側から強要するのは一番問題があると思います。
世間を騒がしている今回のウィルスが医療界に起こした良い影響は、コンビニ診療と呼ばれているような受診者が減ったことではないかと思います。
漫然とただ出された薬を言われたとおりに飲んでいるような患者さんが病院に行かなくなったと聞きます。現状はどうかわかりませんが、それでも自分で何とかしようと思ったら何とかできることに気づいた人もいたのではないかと思います。
薬はあくまでも補助です。それは鍼灸も全く同じです。 だからこそ、自分でも改善できる簡単な方法を常々考えて患者さんに実行してもらわなければなりません。
それを実行してくれた患者さんは、意識が高まります。些細なことで良いのです。頑張らなくても良く、それでも意識が高まれば、身体は変化してきます。
逆に頑張ってやろうと思うと上手くいきません。 そんな馬鹿なとか、嘘やろ~と思いながらやっても効果的です。信じる信じないは全く関係なく、僅かな時間だけ意識を集中させてやるかやらないかです。プラシーボは思い込みだと言われますが、思い込みはプラシーボのホンの一部です。
数秒間でも効果的です。大事なことは本人が意識することでプラシーボを活性化させることができます。これに気づいてないとプラシーボの効果を引き出すことはできません。キチンとした手順があるのです。まずは術者と患者のお互いの情報交換をしなければなりません。その為には、術者の思いを正確に伝えることです。本人は聞いていなくても本人の無意識に正確に伝えることが何よりも大事です。
その一助に鍼灸治療や漢方薬の治療があります。漢方薬を持っただけで効果があるということ自体がプラシーボですが、患者さんの身体が変化し、症状を改善させることができるというのは事実です。それは患者さん自身が自らも治療に参加することでプラシーボ効果を増大させる行為となる訳です。
若い人でも続けるのは困難という方法ではなく、簡単に短い時間、何の苦労もなく行えるというのが重要です。 もっともっとプラシーボを現代医療に用いるべきだと思います。
訳のわからないものを排除しようとするのは非科学的な態度です。
決して発展的ではありません。