天王星発見と風の時代
風の時代を象徴する水瓶座の支配星「天王星」。
あらためてこの天体/サインについて考えてみたくて、まずは天王星「発見」のチャートに立ち返ってみようか。
天王星を発見したのはイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェル。(ウィキペディアより)
きっとこの時間帯よりもう少し暗くなってからかもしれないけど、日没と同時に、天王星が「天空の覇者」のごとく天頂に君臨している。
なんと発見時のチャートに相応しいではないか。
しかもこの時、トランスサタニアンはすべて風サインに入っていた…
トラサタは内側から「発見」されていったので、
この時はまだ天王星のみだけだったけど、
見えない外側では海王星と冥王星がトライン。
しかも冥王星は水瓶座です。
2020年代の大変容としてこれからやってくるのも
冥王星水瓶座時代。
つまりはこの天王星発見から冥王星がまる1周する時期なのです。
ちなみに冥王星が発見されたのは1930年2月18日、
太陽が水瓶座にある時。
天王星が水瓶座の「支配星」となったのは、
裏にこの冥王星の働きがあったのかもしれません。
チャートに戻ると、双子座の天王星は射手座の火星/土星とオポジション。
天王星が水星のハイオクターブとも言われるのは、
この時双子座にあった影響でしょうか。
折しも産業革命の時代ということもあり、「改革」や「テクノロジー」というキーワードが天王星に当てはめられます。
それが当初は水瓶座の支配星であった土星に代わって、今までの社会のあり方を塗り変えていく象徴として、天王星が台頭していくことを示していたのでしょうか。
天王星は単に土星を否定する役目を担っているわけではなく、時代の、人々の目に見えない心の声を拾い、それらに反応し、知性化し、太陽意識に反映させる力を持っている。
つまり天王星は、太陽=未来の自己像を創造するためのアンテナ機能ということなのだ。
太陽が未発達な場合は、当然、様々な心理的問題を作り出していく。
人々の反応に敏感すぎ、自意識過剰になり、突発的で不安定な自我を育てることになる。
太陽がうまく発達した場合、天王星が同時代の人々の声、目に見えない人々の思考をキャッチし、意識的にせよ、無意識的にせよ、既成概念や既成の社会システムにとらわれることなく使命感としてそれらを人生に反映していく。
その結果、時代に先駆けたムーブメントを創り出すこととなる。
(『nicosmic life』-「helping peopleと境界線 天王星の話」(2014.2.10)より)
これがきっと、地の時代の天王星のはたらき。
では、風の時代に天王星は何をもたらすのだろう。
では、helping peopleとはどうしてだろう。
天王星は土星を超えた世界に意識が向く。
社会システムからこぼれ落ちた人々、社会が見落とした人々の声が聞こえる。
そして、そこに光を当てなければならないという衝動が起こる。(中略)
けれど、人を助けるためには、もうひとつの能力も必要となる。
それが天王星の象徴のひとつ、人との距離感を保つということだ。
まさに、地が極まった2020年、
現代社会の闇に見えなくなっていたものに
目を向けざるを得ない事態となった。
たったひとりの人間に
全ての人を助けるなんてできない。
だからこそ距離感を保つこと、
天王星の象徴する俯瞰する視点を持つこと。
星は、宇宙は美しい。
その美しさを感じるためには、
まず自分の中にある光に気づかなければならない。
Uranus 101|National Geographic
天王星の支配する水瓶座は「11」番目のサイン。
男性性に光を当ててきた時代にあって、
奇数であるところの11にばかり目が向けられていた。
1×1のような、改革や変革という面が水瓶座を象徴していた。
でも、「1+1=2」であるところに目を向けてみたい。
そうすると、今までの地の時代を象徴する山羊座こそ「1」だったことに気づく。
10番目のサイン、1+0=1…
「0」はまだ何もなかった。
「1」でひたすらに生み出してきた。
そして生み出してきたもの同士が出会い、
「2」は、受け取る時間。
天王星は現在、2番目のサイン「牡牛座」に。
ホームの水瓶座にはかつて支配星とされた土星
そして木星が通過中。
2番目の牡牛座を改革しながら、
そのエネルギーを2つの社会天体に注いでいる。
自己の変革が進めば進むほど、
外に現れる社会が変わっていく。
理屈や言葉ではわかっていても、
それだけだと内側に落とし込むのは難しくて。
今またこうして星を読み直しようやく少し
深いところまで降りていける。
やっぱり、内に還ることしかできないんだな。
ということは、天王星が発見時の場所に還ってくるのももうすぐ…
公転周期は約84年だから、発見時からは3周もの時を刻んでいる。
それを振り返るのもおもしろいかもしれないけど、
膨大な時間なので、また別のところで…