リスセクシャル（Lithosexual）とはどんな性的指向？「性愛の関係を望まない」セクシャリティ

　他人に対して性的魅力を感じることはあるけれども、相手から性的魅力を抱かれたくない、という性的指向が「リスセクシャル」です。いわば、多少の語弊はありますが「性愛の関係を望まない性的指向」と言うと判りやすいかもしれません。

　なお、これはあくまでも「性愛の関係」であって「恋愛の関係」はまた別問題です。ロマンティック・リスセクシャルの人もいれば、アロマンティック・リスセクシャルの人もいるでしょう。性的指向と恋愛指向を混同すると当事者の自認を阻害するのみならず、人権侵害にも繋がるので気を付けてください。

　一口に「リスセクシャル」と言っても、その現れ方はさまざまです。誰かが自分に性的魅力を感じていることが不快になると言う人もいれば、不快になると言う訳では無いが自分に性的魅力を感じる人には性的魅力を感じ無くなる、と言う人もいます。

　リスセクシャルは性愛の関係を望まないという点でアセクシャルに近く、広義のアセクシャル（Aceスペクトラム）に含まれます。しかし、アセクシャル自体が多様ですのでリスセクシャルも多様です。

　画像がリスセクシャル旗です。画像の色は

赤：感性やコミュニティ

橙：リスセクシャル

黄：関係性等の変化

白：性愛

黒：無性愛

を、それぞれ表しています。

　なお、リスセクシャルをアコイセクシャル（Akoisexual）と言い換える人も、主に英語圏にいます。

　英語では「リス」が「石」を連想し、そして「石」がレズビアンカップルの受け身（日本で言う「猫」）を表す用語である、と言う理由ですが、このような主張はレズビアンコミュニティの中でも主流であるとは言えません。（日本人のレズビアンが全て「猫」という言葉から同性愛的な想像をするわけでは無いのと一緒です。）

　しかし、もしかしたらリスセクシャルという言葉で誤解を与える又は不快を覚える人がいるかもしれませんので、「アコイセクシャル」と言う用語も知っていて損はないと言えます。