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蓮の香を目にかよはすや面の鼻

2018.05.01 03:47

http://www2.yamanashi-ken.ac.jp/~itoyo/basho/haikusyu/hasu.htm 【蓮の香を目にかよはすや面の鼻】より

(真蹟短冊)(はすのかを めにかよわすや めんのはな)

  元禄7年夏。能役者本間主馬の屋敷を訪問したときの句。この折の句としては、「ひらひらと挙ぐる扇や雲の峰」と「稲妻や顔のところが薄の穂」がある。

 能の面の鼻には穴があいていて、能役者は演技中下の方は鼻の穴から見るという。文字通り目から鼻に通じているのである。

蓮の香を目にかよはすや面の鼻

 主馬の屋敷にはハスの花が咲いている。あなたは能の名人だから、その馥郁たる香りが鼻から入って目にまで達するのであろう。私などは鼻でおしまいなのだけど。屋敷の主人への挨拶吟。


http://samwatercolor.blog.fc2.com/blog-entry-150.html?sp 【蓮始開】より

先週後半から夏空が広がり、30度を超える真夏の暑さとなっています。梅雨明けかと思うのですが、そうではなさそうで台風の雨次第とのことです。

七十二候の小暑の次候には「蓮始開(はすはじめてひらく)とあり、蓮の花が開き始めるころです。蓮の花期は7月から8月で、夜明けとともに泥の中から水をはじいて白やピンク色の花を優雅に咲かせます。

さて、今日の水彩画は、「夏の森の夜明け」です。早朝のさわやかな風と共に真夏の朝陽が森に射し込んできます。暑さに昼は萎れている草木の葉達も、朝の涼しい風に元気に緑の葉を揺らします。葉が揺れるたびに陽がキラキラと輝きます。

 夏の暑い盛り、池の水面に葉を浮かべ、その中に清楚な花を開かせる蓮、いかにも夏の花です。仏教では、泥水の中から清らかな花を咲かせる姿が仏の智慧や慈悲の象徴とされています。お寺の仏様の前には「常花」と呼ばれる金色の蓮華が置かれています。改めて家の仏壇を見てみると、金色の蓮の花が飾られていました。

 「蓮は泥より出でて泥に染まらず」といわれるように、俗世にあって俗世にまみれず、清らかに気高いことから、昔の人は蓮の花を見て極楽浄土を思い、阿弥陀如来の台座を蓮の花にしました。亡くなった後に共に極楽浄土に往生し、同じ蓮の花の上に生まれ変わって身を託すという「一蓮托生」という考えにも蓮の花が出て来ます。

  おとうさん、散歩?「おお!蓮の花だ!蓮には、何千年もの間眠り続けた種が発芽し花を咲かせるものがあるそうだ!ロマンを感じるなあ!」「そうですか、あなたのように長年芽がでない・・」「何っ!・・うむ!清らかな花も泥の中にレンコンがあればこそ!」「美しい私を支えるレンコンのようなあなたに感謝!」「それって中身がないという意味?」「違います!いつまでも浮かばれない・・」「むっ!・・南無阿弥陀仏・・・」

  「蓮のかを目にかよはすや面の鼻(はすのかを めにかよわすや めんのはな)」芭蕉の句です。この「面」は能楽の面です。能楽で面をつけた能楽師が下を見る時には、面のひとみを通さずに、鼻穴を通してのぞくのだそうです。芭蕉は、舞台で能を演じる能楽師を見て「池の蓮の香も自分の鼻で嗅がずに、面の鼻を通して目で嗅ぐのですか」と面白がっているのでしょう。蓮の花の香りはかなり強いものらしいですね。

 蓮の花言葉は、「清らかな心」「神聖」です。蓮(はす)は蜂巣(はちす)の略で、花中央の花床が蜂の巣に似ていることから来ているようです。蓮の花は、日中に花が開き午後になると閉じます。これを3日繰り返して花は終わります。

  ではまた、次回の水彩画をおたのしみに・・・・・サム ヤマモト


http://blog.livedoor.jp/kikyou0123/archives/52299007.html 【蓮のかを目にかよはすや面の鼻】 より

“はすのかを めにかよわすや めんのはな” 元禄七年 51才の句

The scent of lotus flowers

Is taken through the nose hole of

The mask to the eyes!

(translated by TOSHIHARU OSEKO)

知りませんでした。蓮の香りって、かなり強いものらしい。

一般には、清楚 な花として、捉えられることが多いようですが、こと、匂いの印象となると、かなり存在感の強いものとして表現されるようです。

つまり、評価が二分する。

芭蕉の評価は、後者である、と、そんな感じです。

私も先日、城のある堀池に、一面びっしりと咲き乱れる蓮の花と葉に遭遇しました。

久しぶりに蓮を見て感じたのはまさに“妖気”。

泥中から湖面を突き抜け、なお欲望をもとめ天に向かって手を伸ばす、そんななまめかさを感じたものですから、私の印象は、芭蕉さんと近いと思われます。

句は、能役者に向けた挨拶吟とのことですが、伊賀は観阿弥の故郷。

そんなことも話題になったのかどうか。


https://lifeskills.amebaownd.com/posts/12079099/   【ケッチャップの香する孫蓮の池】