経営者になるきっかけは、まわりからの後押しでもいい。経営者になるという選択肢をもっと身近に〜複業(副業)女性経営者ブログ・株式会社Cannpass山崎春奈〜
こんにちは。株式会社Cannpass代表の山崎春奈です。私はPRプランナー・PRライターとして複業(副業)を約4年つづけたのち、会社設立をしました。
会社員として外資系メーカーでマネジメント職を勤めると同時に、経営者としてPR・キャリア・人材育成にかかわる事業を展開しています。
“複業(副業)社長”はまだ珍しいので、なぜこのような選択をしたのか、両立は大変なのではといったご質問をいただくことも多いので「社長ブログ」という形で、少しずつ私の経験や考えをお話していこうと思います。
父親は社長。でも経営者になる選択肢はまったく考えていなかった子ども時代
私は「昔から経営者をめざしていた」「いつかは起業!」というタイプの人間ではないです。
ただ、父親は会社員経験のあとに独立して自分で事業を営んでいたので、会社員以外の選択肢があることは、子どもながらに知っていたということになりますね。
とはいえ、父親はむしろ私に対して「会社員なら毎月お給料もらえるから、会社員になっておきなさい」と言っていたことは覚えています。
父親の事業はあまり順調とは言えなかったので、父親としては子どもに同じ苦労をさせたくないと思っていたのでしょう。
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そして私は大学4年生のときに、いわゆる「就職活動」をして、日本の大企業である石油メーカーに入社しました。
民間企業への就職以外の選択肢として、国家公務員や大学院進学も視野に入れていたので、「経営者になる」という選択は、この当時まったく考えていませんでした。
年功序列に違和感を感じ、転職。個人の「複業」キャリアが経営者への第一歩
社会人になって日本の老舗企業に入社し、まわりの人からは「将来安泰だね」と言われていました。
でも、私は年功序列の文化に納得できず、入社2年半で転職を決意。「真逆の文化の企業がいい!」ということで、リクルートキャリアに出会いました。
ご存知の方も多いかもしれないですが、リクルート系の会社は、独立志向の人が多く、リクルートでの経験を活かして起業する人も少なくありません。
私は、このころから、会社員として1つの会社に勤めあげるという選択に違和感をもちはじめ、「大企業の看板がなくても価値ある人間になりたい」という想いで、個人でできる仕事を模索するようになりました。
その後さらに外資系メーカーへ転職し、同時に、PRライターとしての複業をスタートするなど、キャリアの選択肢を広げていきました。
このあたりの経緯は長くなってしまうので、こちらの取材記事をご参考にしていただけますと幸いです。
>>https://service.smt.docomo.ne.jp/portal/mymagazine/article/src/0100_info.html (ドコモマイマガジン)
こうして紆余曲折を経て、会社員をつづけながらも、「複業」という形で個人の仕事のキャリアを積み重ねていきました。この複業が、経営者という道につながることとなったんです。
事業譲受という形で会社設立へ
私が体現している「複業」は、収入を増やすことが主目的の「副業」ではなく、スキルアップやキャリアの選択肢を増やすために、複数の仕事をする「複業」。
会社員として仕事をしながら、同時にフリーランスとして活動するのと同じような状況ですね。なので、複業で「自分の名前で仕事をする」経験をしているので、規模は小さいとしても、事業を営むという経営者視点が少しずつ養われていきました。
そうなると、複業をつづけた先に、独立してフリーランスになる?法人化して経営者になる?という選択肢が、おのずと浮かんできます。
私が複業でお世話になっていた女性社長は、フリーランスから経営者になった経験をお持ちの方なので、両方の視点からのアドバイスなどもいただくことができました。
私の場合、フリーランスになる実力をつけるところまで育てていただきましたが、すぐにフリーランスになるという選択はしませんでした。
なぜなら、会社員の方々へ「複業」という選択肢を知っていただく、複業家を育てることが、私の使命・価値でもあると思うようになったから。当面はパラレルキャリアを歩みつづけることにしたんです。
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こうして複業として経験を積み重ねていくなかで、いろんなご縁やご支援があり、お世話になってきていた女性社長の会社から、事業譲渡いただくという形で、自分の会社を設立することとなりました。
きっかけをいただいて経営者になりましたし、背中を押してくれる方々がいたから経営者になる覚悟ができました。
これも自分が選んできた経験や決断の積み重ねなのだろうなと、振り返って感じています。
経営者になりたい!という思いが今はなくても、社会に貢献できる価値をもっている方はたくさんいらっしゃるので、こういった経緯で経営者になる人もいるのだ、という、選択肢を広げる機会になったら嬉しいです。