エジプト〜カイロ編 5【食の楽しみ 1】
カイロのどんな地域でも、いわゆる青空市場を見つける事が出来ます。
色々な店のあるまとまった市場もあれば、一人でリヤカーを引いての個人物売り屋さんもあちこちで見かけます。
野菜も果物もみずみずしく旬のものが揃っていて、同じものを年中食べられないのも却って季節感を味わわせてくれます。
エジプトの庶民が最も食べているのは何と言っても〈豆〉でしょうね。
ひよこ豆(彼らはエジプト豆と言って自慢しています)これを煮て潰して様々なスパイスやニンニク、オイルを混ぜてディップにしたものはフームスといって、それぞれの家庭やレストランの名物料理、イーストを使わない薄焼きパンや、もっちりしたインドのナンに似た食感のパンに付けて食べるととても美味しいです。
このフームスはエジプトだけではなくほぼ中東全域で食べられるようです。
その他このひよこ豆を使った料理はスープ、揚げ物など多彩な食べ方をします。安価で栄養豊富な庶民の味方ですネ。
ただし油の混ぜ方が尋常な量ではないので食べ過ぎると、後でかなり胃がもたれます。
エジプト料理はとても美味しいのですが概して重いです。
モロヘイヤはエジプト原産でソースやスープに使いオクラも含めて、ねばねば野菜を食べれるのは我々日本人には嬉しいです。
北ヨーロッパではこれらの野菜は滅多に手に入れる事は出来ませんから。
茄子も山のように積み上げてあってツヤツヤ光っている美しい紫色の皮を見ると幸せになります。
ナスもフームスと同じようなディップにして皆良く食べています。
果物については、以前コンゴに行った時も思ったのですが、恵まれた太陽のもとで自然に熟した実ほど美味しいものは無いという実感をここでも持ちました。
びっくり仰天の情景に出会ったのがマンゴーの季節に、あちこちで山盛りのマンゴーを積んだリヤカーが、スーパーマーケットでもマンゴーのコーナーは特設されていて、少なくとも1メートルはあろうかという小山が幾つもの波のようで、見ていてクラクラしてきました。
種類も黄色やもっと紅色に近いものまで、味も少しずつ違うのです。
しかも安い!
多分1キロ100円ぐらいです。。(もっとも彼らの中流階級のサラリーは北ヨーロッパと比較して10分の1ぐらいですから、生活の物価は高い方だということになるのでしょうが。)
オレンジは、年間を通して食べられます。
毎朝絞って飲んでいました。
又ライムが実は小さいのにジューシーで香り高かったのにも感動でした。
ハイビスカスの花びらを乾燥させてそれをお茶として飲むのも美味しいものです。