《福岡発弦楽四重奏団育成プロジェクト》田中雅弘さん
かんまーむじーく のおがた代表の渡辺伸治氏が、この21年度からスタートさせ、「この演奏会の要となるシリーズ」と意気込んでいるのが、《福岡発弦楽四重奏団育成プロジェクト》。
そのターニング・ポイントとも言うべき、大切な出会いについての記事です。
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「いや~お手紙をいただいた時は驚きましたよ。古い話だね。何十年前のことだろう?」
アクロス・ランチタイムコンサート終演後、田中雅弘さんと初めての会見。
開口一番、雅弘さんはこう言われたのです。
私のクラシック音楽との出会いは遅く、大学4年生の時。
その年の秋、田中雅弘さん独奏、大野和士さん指揮、東京藝術大学の学生オーケストラで、生涯お初のドヴォルザークのチェロ協奏曲を聴いたのです。
同大学の学園祭でした。
「5年生の時だな~。自分と影山(誠治さん)はちょっと長く大学にいたんだよ(笑)。」
還暦を迎えた雅弘さんは東京都交響楽団(首席奏者)を定年退団し、故郷の防府に戻られました。
これからは故郷の音楽振興はもちろん、若い人たちと演奏をともにし、育成に尽くしたいそうです。
この室内楽定期演奏会では、21年度よりこの演奏会の要となるシリーズ、《福岡発弦楽四重奏団育成プロジェクト》をスタートします。
1994年に岸邉百百雄さんの弦楽四重奏団が解散して以来、福岡発弦楽四重奏団の発信は宿望でした。
ところが予定していたチェリストの方の参加が難しくなり、第1ヴァイオリンの佐藤仁美さん(九州交響楽団)はダメもとで、田中雅弘さんに客演をオファー。
ところが雅弘さんより「自分をメンバーにしてくれ!」と思いがけない嬉しい返事。
\(゜ロ\)(/ロ゜)/
それに応えて、私は熱苦しいラヴレターもどき (-_-;) のお礼の手紙を宛てたのです。
雅弘さんの高評は、同じころに学ばれたお二人、
花崎薫さん(大阪フィルハーモニー交響楽団客演首席奏者)
菊池知也さん(日本フィルハーモニー交響楽団 ソロ・チェリスト)
のそれとともに、亡き馬場先生から頻繁に伺っていました。
ドヴォルザークのチェロ協奏曲から39年。
弦楽四重奏が雅弘さんと繋げてくれたのです。
感慨深いです。
弦楽四重奏はリハと本番をしこたま重ねて、4人で一つの人格を築き、基礎建築に10年、熟成に20年と言われます。
長い旅の始まりです。
田中雅弘さんは「直方以外でもガンガンやろう!」と言ってくださいました。
ありがとうございます。
宜しくお願いします。