映画『ディープ・ブルー2』
あのサメ映画の名作、『ディープ・ブルー』に続編があったんですか? うん。あったよ。『ディープブルー・ライジング』って言うんだけど。
こっちはアサイラム制作のパクリ映画なんだけれども、パッケージには『“サメ・パニック”の金字塔「ディープブルー」復活』と書いてあるので続編扱いで良いと思うよ。でも『ディープブルー2』が出ちゃったから嘘つきになったけど。ちなみに『ディープブルー3』もある。ちょっとぐらい騒ぎになってもいいのに。と思われかねないけれども、本国でもTVムービー・ビデオスルー扱いであったと風の噂で聞き、日本でももちろん劇場未公開だったので、知らん人は知らんくて当然だろう。
あの映画の続編なのにその扱いであることから察するところはあるけれども、かなり低予算である。わんちゃん『ディープブルー・ライジング』の方が面白かったんじゃあないか? と思わないでもないレベル。いや、嘘ついたかもしれない。さすがにディープブルー2の方が面白い。
ストーリーとしては前回の実験が失敗してから十数年後にもう一回実験をするぜ。なぜなら人工知能がこのまま成長を遂げたら、人工知能が人類を支配するようになるから、それを防ぐために人類の知能をあげる薬をつくるぜ。サメを使ってな。なぜサメ。ところで最近は人工知能と聞くとヴィ……を思いだしますね。いまだにあれがAIを名乗っているのかよく分かりませんが(アンドロイドでは?)。
あとはもういつも通りのディープブルーが進行する。サメが人を襲う。キッズシャークが人をつまみ食いし続ける。特に名前を覚える必要もない人類たちが口喧嘩しながら死んでいく。言っちゃあ悪いが、予算のない『ディープブルー』は、そこらにいっぱい落ちてる『サメが出てきて人を食って殺す』映画の群れのひとつに過ぎないんだなあ。という気持ちにされる。つまり俺はお前を愛するよ……。他の乱立するサメ映画と同じように。ということである。心が「ディープブルー、実は予算があるからごまかされている部分もあるのでは?」と聞いてきたので、今度またディープブルーを見返すかもしれない。黒人コックが面白いことは予算関係ないはずだ……。