「水に顔をつけられない!!どうする?」

2021.05.03 04:52


「うわっ!!(顔ゴシゴシ・・・)」

プールの水に顔をつけられない子、

水泳の学習でよく出会います。

みなさんは、どんな声をかけていますか?

 

顔に水がつく感覚が嫌だ。

昔、もぐって嫌な思いをした。

「水の中で息はどうするの?」

「目をあけたら痛いし、見えにくいよ?」

水の中で、どうしたらいいかわからない不安。

プールの時間が楽しみな気持ちは、

限りなく小さいと思います。

では、どうしましょう?

 

私は、体育授業でできることとして、

子どもの「水泳の時間、ちょっと楽しみになったな」

を目指して声をかけています。

 

①「こわいよね、ゆっくりでいいからね」

できない気持ちに寄り添い、安心感を増やしていきます。

 

友達と手をつなぎ、

「ぶくぶくぱー」の活動を行います。

コロナ感染症が心配されるので、

今はプールサイドに手をかけながら行います。

何かに体をゆだねられると、安心感は増します。

 

水の中で息を吐き、顔を出したときにすうことができると、

水を飲んでしまう不安が小さくなります。

 

②「頑張ったね。さっきより、1cmもぐれているよ!」

前向きな気持ちを認め、小さな伸びを見つけてあげます。

 

はじめは、あごまでもぐる。

次は、下唇、上唇、鼻の下、鼻の頭といったように、

「ぶくぶくぱー」を、少しずつ練習します。

「最初は口までもぐれなかったのに、

 今は鼻までもぐれるようになったね。」

その子その子の成長や頑張る心を、

先生が見つけ、認めてあげます。

 

③「ゴーグル使ってみる?」

水の中で目をあけられない不安から、

もぐることができない子がいます。

その不安を取り除いてできるようになるには、

時間がかかります。

 

水の中で目をあけられることは、

できるに越したことはありません。

しかし、もぐることに大きくつまずいてしまっている場合は、

ゴーグルの使用を検討します。

また、ビート板を用いてのばた足、カエル足の学習では、

顔をつけないで行ってもよいシステムにします。

そうすることで、もぐれないからキックの学習ができないではなく、

「もぐれないけどキックのやり方わかったよ」と、

学習内容にアクセスできる場面をつくることができます。

 

 

「明日のプール、前よりちょっと楽しみだな。」

そう子どもが思える時間、つくっていきたいですね。